4月20日、パリで人気のオーガニックカフェ「ローズベーカリー(Rose Bakery)」のオーナー、ローズ&ジャン=シャルル・カッラリーニ夫妻が来日した。伊勢丹新宿店でパーソナルアピアランス開催に際し、話を聞いた。
ローズベーカリーはフランス・パリ9区発祥のベーカリーカフェ。イギリス出身のローズ氏が作る、素材の持ち味を引き出すシンプルでナチュラルな料理や菓子が人気のショップだ。今年3月には伊勢丹新宿店リモデルオープンと同時期に卵料理のレシピを集めた『How to Boil an Egg』(英語版)が出版された。
新刊についてローズ氏は、「日々の家庭料理をアレンジしたものがベースとなった卵料理84種類のレシピを紹介している。中には茶碗蒸しなど日本の料理にインスピレーションを得て考えたメニューもある。30年前に初来日して以来の日本料理ファン。イギリスやフランスの和食レストランにもよく通っている」と語る。
ベーカリーではオーガニックを中心に、ケーキやキッシュ、スコーンにはフランスのACOバター、レスキュールやヴィロンの粉を使うなど食材へのこだわりも強い。「今回で6度目の来日となるが、日本を訪れる度に新しい食材、特に有機のものを探している。今気になる素材は“わらび餅”。非常にナチュラルでヘルシーなので是非、今後のレシピに取り入れたい」とローズ氏。
また、ドーバーストリートマーケット(DOVER STREET MARKET)やコムデギャルソン(COMME des GARÇONS)など、ファッションと融合したショップ展開も同ベーカリーの特徴。伊勢丹新宿店については「今回、同店のコンセプト“パーク(PARK)”を意識してカジュアルに楽しんでもらえるような店作りを目指した。天井がインパクトあるデザインだと事前に聞いていたので、店内は白を基調としてシンプルに仕上げることで逆に存在感を演出した」とショップデザインについて夫ジャン氏は話す。
この日、伊勢丹にはローズ夫妻に会うために多くの顧客が来店。「今回の新刊はまだ英語版のみの出版にもかかわらず、多くの皆さまが英語のレシピを理解しようとしてくれている姿に非常に感動した」と最後に感謝のメッセージを残した。
同ベーカリーは2002年パリにオープンして以来、ロンドン、ソウルに店舗を構え、2011年2月に日本1号店となるフラッグシップショップを丸の内にオープン。同年7月に吉祥寺店、2012年3月には銀座にブランド初となるティールームを出店。今年3月には日本国内4号店を伊勢丹新宿店本館3階にオープンした。ローズ氏の第1弾レシピ本『ブレックファースト、ランチ、ティー(BREAKFAST,LUNCH,TEA)』は英・仏・独・日に翻訳され料理本のベストセラーになっている。