三井不動産は「コレド(COREDO) 室町2」と「COREDO 室町3」を3月20日にオープンする。同時に既存の「COREDO 室町」と「日本橋三井タワー」がリニューアルされ、全113店舗が開業する。17日、内容が報道陣に公開された。
三井不動産代表取締役副社長執行役員の飯沼喜章氏は「かつて日本橋は世界有数の商業地域だった。当時のにぎわいを取り戻し、“街歩き”の楽しさを提案したい」と意気込む。
日本橋の想定就業人口は10万人を超えていることに加え、中央区の就業人口・世帯数の増加率は23区内で1位でありポテンシャルが高い。既存2施設では近隣就業者など40代がコア顧客層だったが、今回のオープンで30・40代をメインターゲットにし、新たなにぎわいを創出することを企図。根幹となるのは「通りづくり」「食の新提案」「夜のにぎわい再生」「ライフスタイルショップの集積」だ。
「COREDO 室町2」のメインテナントは飲食店。日本全国、世界各国の“うまいもん”を集めた。新潟・魚沼の日本酒を味わえるバー「八海山 千年こうじや」や、1年中“生”牡蠣を提供する「牡蠣場 北海道厚岸」、博多の明太子やもつ鍋を提供する「博多もつ鍋 やまや」などが出店する。2階に構える無農薬野菜のイタリアン「グリップタバーン(GRIP TAVERN)」など4店舗は、金・土曜日は翌4時まで営業。併設するシアター「TOHOシネマズ日本橋」と共に夜遊びの場を提供する。同劇場は、金・土はオールナイト営業。1,770席を擁し、巨大スクリーン「TCX」や3次元的な音響を実現する「ドルビーアトモス」を都内で初採用している
「COREDO室町3」には、1803年京都で創業した和菓子の老舗「鶴屋吉信」や、1893年創業の出汁・調味料専門店「茅乃舎」が出店。新たなライフスタイルを提案する雑貨店として、和の自然素材を使用した肌に優しいコスメを扱う「まかないコスメ」や、最高品質の日本製の靴下を販売する「タビオ」、今治タオルを取り扱う「伊織」などに加え、日本橋地区初めてとなる「無印良品」もオープンする。3階には、訪日外国人に向けたおもてなし体験和風施設「橋楽亭」を設えた。扇を投げて的を倒す「投扇興(とうせんきょう)」などの“お座敷遊び”や“お茶会”などを芸者と共に体験できる(事前予約が必要)。
リニューアルされた「COREDO 室町」には、京都の老舗漬物店「京つけもの 西利」を含む4店舗のオープンに加え、英語対応のコンシェルジュが常駐し観光スポットを紹介する「日本橋案内所」も誕生。「室町3」の「橋楽亭」と共に訪日外国人需要に対応する。
「日本橋三井タワー」地下1階の飲食ゾーンは「COREDO 室町タワーダイニング」としてリニューアル。親子丼や鶏ラーメンなどの「鶏料理・ちょこっと 料理 ほっこりや」や、大阪で人気の「釜たけ流うどん 一寸一杯」などが新たに入店する。
また、COREDO室町間に位置する“仲通り”や“江戸桜通り”では、オープンテラスで桜を愛でながら食事を楽しめる「夜桜オープンバル」や、クーポン券を使用して各店をはしごできる「ニホンバシ桜バル」を開催予定。
施設全体の来場者数は1,700万人、売り上げは110億円を見込む。三井不動産は以後も日本橋の開発を推進。商業案件では高島屋との室町3丁目のプロジェクトなどが開発中だ。