フレデリック・チェン(Frdric Tcheng)監督作品『Dior and I(ディオールと私)』が現地時間4月17日、ニューヨークで開催されているトライベッカ映画祭でワールドプレミア上映された。
本作はラフ・シモンズ(Raf Simons)がディオール(Dior)のアーティスティックディレクターに就任し、デビューコレクションを完成させるまでの苦悩に満ちた8週間を追ったもの。普段は見ることのできない、ブランドの舞台裏に踏み込んだ作品となっている。シモンズと、そのビジョンを形にしようと苦心する職人達の姿や、偉大な創始者の影に立ち向かうブランドの姿までも描き出す。
作中ではシモンズだけでなく、スーツを手掛ける「アトリエ・タイユール」と、ドレスを担当する「アトリエ・フルー」にも密着。糸にプリントを施した後に織り上げる20世紀の織物技術「チェイン・プリント」の再現に挑戦するなど、クリエーティブな視点からも注目すべき箇所は多い。
チェンは2009年上映のデザイナーのヴァレンティノ・ガラヴァーニを題材にした映画『VALENTINO:THE LAST EMPEROR』などで共同プロデュースや共同監督を担当。『Dior and I』は単独で監督を担当した初の作品となる。なお、日本での公開は未定。