レイジースーザン(LAZY SUSAN)が運営する、フランスのパティスリー&ショコラティエ「フレデリック・カッセル」が10月2日、六本木の国際会館にて新作発表会を開催した。
フレデリック・カッセル(Frederic Cassel)は、国内外で賞を受賞するなど幅広い活躍をするショコラティエ。世界最高レベルの菓子職人が集まるルレ・デセールに属し、2003年には若干36歳にして会長に就任。パリ郊外の深い森に囲まれた古都フォンテーヌブローを拠点とし、日本ではハイアットリージェンシー京都、銀座三越と2店舗を構え、今年は東急百貨店渋谷本店にも期間限定店舗を出店している。
今回の発表会のため来日したフレデリックは、クリスマスからバレンタインまでの新作コレクションを自ら紹介。クリスマスコレクションでは、“バニラの達人”と呼ばれる同氏らしく、バニラをテーマにしたケーキなど全7種を用意。チョコレートケーキにはフランボワーズを添え、バニラにはイチゴを掛け合わせた。いずれも雪の結晶をかたどったホワイトチョコレートを飾り付け、またクリスマスケーキに見立てた焼き菓子が人気の「ミニ クグロフ」(450円)は、今年はホワイトとピンクで愛らしくデコレーションしている。
ニューイヤーズケーキコレクションでは、フランスの伝統的な“ガレット・デ・ロワ”に、ショコラとフランボワーズのコンビネーションが官能的な、見た目も味も新しい、真っ赤な「ルル」が2015年の顔として登場。
また今年20周年を迎えたフレデリック・カッセルは「Heritage & Future」をテーマに、古き良きものを守り受け継ぐという同氏のモットーを象徴する2種類のバレンタインコレクションを発表。1つ目のコレクション「バラード・ア・フォンテーヌ・ブロー」(8個入り・2800円)は、フレデリックの愛するフォンテーヌブローを散歩しながら香りを見つけていくストーリーを綴じ込めたショコラ。駅に張られた古いポスターをモチーフにしたボックスに、庭園のデザインを施した色とりどりのショコラを詰め合わせた。
2つ目のコレクションは、フレデリックが日本の“山椒”の香りにインスパイアされて生み出した「パルファン・ド・サンショウ」(5個入り・2,400円)。創業明治13年の山本勝之助商店の伝統的な石臼挽きによって柑橘が鮮烈に香る、和歌山産のぶどう山椒に感銘を受けた同氏は、山椒と柑橘を組み合わせたボンボンショコラを考案。ぶどう山椒が本来持つフルーティーな香りの立つ、日本人にもフランス人にも愛される逸品を作り上げた。このコレクションは、創業98周年を迎える富山県高岡市の鋳物メーカー「能作(のうさく)」とのコラボレーションによるリミテッドエディション(5個入り・5,000円)も販売する。これはフランスの「シルヴィー・アマール・スタジオ」デザインによる純度100%の錫製テーブルアクセサリー「カプリス(Caprice)」がセットになったもので、ボンボンショコラを載せてカップに添えたりと様々な使い方を楽しめる。
「私は緑に囲まれた自然を愛する気持ちから、2015年新作のテーマを“庭園”にした。今回重きを置いたのは聖なる大地。私たちが使う食材はどこから来ているのか、そこを大事にしながら新しい商品を生み出した。いいものに出会わなければ、いい商品は作ることが出来ない」とフレデリック氏。
クリスマスコレクションは12月中の期間限定販売となり、種類によっては店頭での予約販売のみ受け付ける。ニューイヤーズコレクションは12月27日から翌年1月12日までの期間限定販売で、バレンタインコレクションは1月下旬の販売開始を予定している。