シャネル(CHANEL)がパリのグランパレで、2017-18年秋冬プレタポルテコレクションを発表した。会場には高さ37メートルの巨大なロケットのオブジェが鎮座し、その周囲に敷かれた銀河のようなランウェイを90人のモデルがウォーキングした。
これまでも、さまざまな趣向を凝らした演出で観衆を驚かせてきたシャネル。今回のコレクションは、カール・ラガーフェルド(Karl Lagerfeld)が「宇宙飛行士のトマ・ペスケに続いて、空を超えて星を目指す旅」と語ったように、宇宙を想起させるフューチャリスティックなムードが満載だ。
アイコンのツイードスーツは、ジレからスクエアショルダーが覗く個性的なデザイン。襟元は宇宙服のように大きめのスタンドカラー、袖の先はビジューがあしらわれたロンググローブへと変容を遂げている。スカートやドレスにはバミューダパンツを合わせることで細身のシルエットを強調。パステル調のツイードジャケットにはホログラムが施されたメタリックケープが、耳まで覆うようにコーディネートされていた。セットアップやシースルードレスにはコミカルな宇宙飛行士や惑星のグラフィックがプリントされ、ポップな雰囲気。そこにバイカラーのメタリックブーツを合わせて、シャネルのリュクスな“スペーススーツ”を完成させた。
アクセサリーは、輝きを放つヘッドバンドがオールバックのヘアスタイルとともに目を引いた。さらに、虹色に輝くXXLサイズのクラッチバッグやロケット型のミニバッグ、2017年春夏に発表されたハンドバッグ「ガブリエル ドゥ シャネル」のメタリックカラーも登場した。
フィナーレにはカール・ラガーフェルドが、ランウェイにも登場したキッズモデルのハドソン・クローニング(Hudson Kroenig)と現れ、ロケットの発射スイッチを作動。カウントダウンが始まると、巨大なロケットが閃光を放ち地上へと浮き上がった。スペクタクルな演出で再び観衆の度肝を抜いたショーは、エルトン・ジョンの名曲「ロケット・マン」とともに幕を閉じた。
会場にはシャネルのアンバサダーであるファレル・ウィリアムス、ヴァネッサ・パラディ、リリー=ローズ・デップ、カーラ・デルヴィーニュ、 キャロリーヌ・ドゥ・メグレを始め、映画監督のソフィア・コッポラやミュージシャンのリリー・アレン、リタ・オラらが来場。日本からは女優の小松菜奈と中条あやみが駆けつけ、コレクションに華を添えた。