ミントデザインズが10月19日、東京・恵比寿のリキッドルームで17SSコレクションを発表した。東京ファッションウィークの期間中ながら、公式スケジュールではなく単独での開催。今春にはブランド初となる路面店を青山にオープンし、東京モードを代表するブランドとして、存在感のあるランウェイを披露した。
シーズンテーマの「SUBWAY」からか、NYの地下鉄のグラフィティやステンシル、キース・ヘリング(Keith Haring)のバーキングドッグ風ジグザグパターンなど90'sのストリートアイコンを、ハイテク素材やパンチングなどの最新加工、刺繍、マクラメなどハンドメイドの布地処理で、同ブランドらしい凝ったスポーツウェアに落とし込んだ。
星、ストライプ、ボーダー、ドット、チェックなどミニマムな柄をレーシーな素材や立体感のある素材とレイヤード。丈の変化、シャーリングのテクニックなども色数を抑えることで、全体のバランスを新しく表現している。
ビッグシルエット、アシンメトリーなシャツブラウジング、ロングスリーブ、フーディー 、ワイドパンツなどのエッジィなトレンドを抑えつつ、デザインコンシャスな姿勢は失われていない。
90年代以降、東京が海外のファッションシーンに影響を与えたストリートブランドとは違うポジションで、東京モードを代表するデュオブランドに成長させたデザイナーの勝井北斗と八木奈央。ともにセントマーチン芸術大を卒業後、2001年にブランドをスタートし、2003年に東京コレクションに参加し今回が30回目のコレクションとなる。最近ではフレッド・ペリー(FREG PERRY)とのコラボや、服飾以外のさまざまなプロダクトデザインなど、そのアイデアは常にユーモアとウイットに富み、今後、海外での本格的な展開にも期待がかかる。
ショーは21時半を過ぎてのスタートながら、会場には70'sのTD6、80'sの東京コレクションを見続けるジャーナリストやバイヤーの顔ぶれが並び、その注目度の高さを示した。
Text: 野田達哉