ポーランド・ワルシャワのデザイン会社「Studio Rygalik」がこれまでにない、独創的なテーブルを作り上げた。それは大量のバゲットを様々な長さに切り、垂直に立てたものを集合体(テーブル)にしたというものだ。果たしてこのテーブル、どのような目的で作られたのだろうか?
この「バゲット・テーブル」は、ポーランド・ウィーンで毎年行われる、町中が様々なデザイナーの手掛けた作品が集まるデザインフェステバル「Vienna Design Week」のために作成された。その中で「bread experience」と銘打たれたイベントのために「バゲット・テーブル」は製作された。実際に作品を見に来た観覧者は、このテーブルの上でパンを味わったそう。パンの上に置かれたパン…なんとも不思議な光景だ。
実はこの「バゲット・テーブル」には、日々無駄にされている食べ物について着目してほしい、というメッセージが込められている。ウィーンでは大量の食べ物が無駄に捨てられており、その量は同国のグラーツの人口の約半分が必要な食べ物の量に相当するという。
グラーツの人口は約26万人であるため、その量がとてつもないものであることが想像できる。このプロジェクトで使用されたバゲットは、売り物にならなくなり捨てられる運命となっていたものだ。また、素材となるものは実は私たちの周りのどこにでもある、ということも主張したかったという。
「Studio Rygalik」は家具を中心としたデザインを行っており、シンプルで洗練されたものでありながら随所にユニークなこだわりが見られるプロダクトをリリースしている。今回の「バゲット・テーブル」のようなプロジェクトも随時行っており、WEBサイト上ではそれらを見ることが出来る。
※本記事は (引用元:http://www.studiorygalik.com/) に許可を得て、翻訳・執筆を行っております。