ヴァレンティノ(VALENTINO)が4月10日、アーティストのヴァネッサ・ビークロフトとコラボレーションにより、カプセルコレクション「ヴァレンティノ ロックスタッズ アンタイトルド」をアメリカ・ニューヨークのニューヨーク・アカデミー・オブ・アートで発表した。
同コレクションは16年プレフォールコレクションの一部となっており、日本のわびさびにインスピレーションを得て製作されたもの。シームの代わりにゴールデンスタッズがあしらわれた継ぎ目は、日本の金継ぎを模したものとなっている。各アイテムには1から12の数字がナンバリングされ、それぞれキャンバス地のラベルに記された。
ニューヨーク・アカデミー・オブ・アートで行われたパフォーマンスでは、ヴァネッサ・ビークロフトが、アイコニックなトレンチコートやクルーネックのセーター、ホワイトシャツ、ピーコートといった時代に捉われないユニセックスなアイテムを芸術的に表現した。
パフォーマンスについて、クリエイティブ・ディレクターのマリア・グラツィア・キウリとピエールパオロ・ピッチョーリは「ヴァネッサは、そのアートを通じ、非常に強力で現代的なアプローチで、美の概念、リアリティ、完全、ユニーク、多様性といったすべてを融合させる力を持っています。パフォーマンスでは『画一的』な服を着た『個性』が集まり、ある瞬間を共有しました。そして、それぞれがそれぞれの美しさを表現しました。私たちは、これと同じことをこのコレクションを身に着ける人に起こしたいと思っています」とコメント。
ヴァネッサ・ビークロフトも、「これまでの作品では、女性らしさ、男性らしさを意識してきたため、ユニセックスのコンセプトを取り入れたことはありませんでした。数人の女性たちと仕事をすることがありますが、一見すると、同じ服を着た、同じような単一的な存在も、よく見ると、ひとりひとりまったく異なる女性たちです。軍隊も似ているところがあります。過去から受け継ぐ技術、そして現在と未来のビジョンを合わせた今のヴァレンティノのデザインが持つ純粋さがとても好きです。これは私にとって究極の夢でもあります。比較的カジュアルなプロジェクトにこれほど短期間で取り組むことは、私にとって挑戦だったと言えるでしょう」と語っている。
なお、パフォーマンスのイメージとビデオは、4月よりミラノのモンテナポレオーネ通り、ローマのスペイン広場、ロンドンのオールドボンドストリート、ニューヨーク5番街のヴァレンティノストアのウィンドウを飾っている。