ジョルジオ・アルマーニ(Giorgio Armani)によるジョルジオ アルマーニ プリヴェ(Giorgio Armani Prive)は、パレ・ドゥ・トーキョーでショーを開催した。ピンクがかったパープルを指す“モーブ(葵の花)”をテーマカラーに、エアリーで構築的なアイテムで構成。
今季はモーブで統一しながらも、時折黒をミックスしている。これは、顧客が既に所有するブラックのパンツやロングスカートとの組み合わせをイメージしやすくするためだという。フューチャリスティックな要素はあるものの、非常にシンプルでクリーンなシルエットのアイテムが多く見られ、互いにコーディネイト可能になっているのが興味深い。
プリーツをかけたジャカード素材に刺繍を施したベースボールジャケットや、バゲットビーズを刺繍したクロコのライダース風ジャケットなど、スポーティなアイテムも目を引いた。
そして今季は特に、波を思わせるモチーフや曲線プリーツを随所に配して自然を思わせる有機的な要素を散りばめ、オーガンザなどの軽量素材をあしらうことで、どのルックにも風になびくような動きを加えているのが特徴だ。それが例えボールガウンのようなロングドレスであっても、ふんわりとした印象を与える。アルマーニにしか成し得ない、高い技術と審美眼に裏打ちされた世界観そのものだった。