各ブックストアがFASHION HEADLINE読者に向けて「今読むべき1冊」をコンシェルジュ。毎週木曜日は、アート・ブックショップ「NADiff(ナディッフ)」各店がオススメする1冊をご紹介。今回は東京・新宿の支店、ギャラリー5(新宿区西新宿3-20-2東京オペラシティタワー3階)です。
■『Catalogue, Simon Fujiwara (2016)』
日本人の父とイギリス人の母の間に生まれ、現在はベルリンを拠点に活動している33歳のアーティスト、サイモン・フジワラ。近年、海外での受賞や大規模個展の開催により、現代美術の優れた若手作家として国際的に注目されている。
本書は、先日2月7日放送のNHK番組「日曜美術館」の「アートシーン」でも紹介されたことが記憶に新しい、現在東京オペラシティアートギャラリーで開催中の展覧会「サイモン・フジワラ│ホワイトデー」に合わせて刊行された最初期から最新作34点をまとめた日本初の作品集である。担当キュレーター、ライター、フジワラの経済学者である実兄の三者による論考は、社会的・個人的な出来事を織り交ぜながら綿密につくり上げられたサイモン・フジワラの作品世界を読み解く手引きとなるだろう。
プラスチックカバーのかけられた表紙と白を基調としたデザインで、細部までこだわりを感じさせる洗練された装丁は、フジワラ自身の作風や思想を象徴しているかのようだ。
なお、展覧会「サイモン・フジワラ│ホワイトデー」は3月27日まで開催されている。
【書籍情報】
『Catalogue, Simon Fujiwara (2016)』
出版社:HeHe
言語:日本語、英語
ソフトカバー/208ページ/211mm×296mm
発刊:2016年1月
価格:4,500円
【イベント情報】
「サイモン・フジワラ│ホワイトデー」
会場:東京オペラシティ アートギャラリー
住所:東京都新宿区西新宿3-20-2
会期:1月16日~3月27日
時間:11:00~19:00(金・土は20:00まで、入場は閉館の30分前まで)
料金:一般 1,200円、高大生 800円、中学生以下無料
休館日:月曜日(3月14日、21日は開館/3月22日は振替休館/2月14日は全館休館日)