ミュージシャンで女優のオリビア・ニュートン＝ジョン（Olivia Newton-John）は1948年9月26日生まれ。イングランド・ケンブリッジ出身。

5歳の時にドイツ語教授だった父の転勤にともない、一家でオーストラリアに移住する。14歳で音楽活動を始め、学校の友人とともにバンド『ソル・フォー』を結成。タレントコンテスト番組で優勝すると、やがて芸能活動のために学校を退学。イギリスへと移住する。

66年に「ティル・ユー・セイ・ユール・ビー・マイン」でレコードデビューを果たすと、その後はテレビ番組や『シャドウズ』のバックコーラスなどで活躍。71年にジョージ・ハリスンの「イフ・ノット・フォー・ユー」をカバーすると、これがアメリカのヒットチャートで25位を記録し、以降はソロミュージシャンとして本格的に活動するようになる。74年には「愛の告白」が全米シングルチャートで1位を記録。グラミー賞の最優秀レコード賞と最優秀女性歌唱賞に選ばれると、その後もヒット曲を連発し、アメリカを代表するスーパーアイドルとして知られる存在となった。

そんな、オリビアにとって大きな転機となったのが、78年に公開されたミュージカル映画『グリース』だった。この作品でジョン・トラボルタ（John Travolta）と共演すると、映画は大成功を収める。サントラからは彼女が歌った『愛すれど悲し』、『想い出のサマー・ナイツ』がアカデミー賞歌曲賞の候補に選ばれ、オリビアの名は世界に知られるようになった。83年には映画『セカンド・チャンス』で再びトラボルタとの共演を果たしている。

その後、81年にはシングル「フィジカル」が10週にわたる全米1位を記録するなど、彼女の人気はピークを迎えるが、85年に俳優のマット・ランタッジと結婚。88年に国連の環境親善大使に任命されると、以降は社会貢献活動に積極的に取り組むようになった。

芸能活動以外では82年にロサンゼルスにブティック「コアラ・ブルー」をオープン。オリジナル商品の開発にも加わり、彼女が登場したプロモーションビデオはファッション業界でも話題となった。92年に乳癌の手術を受けており、簡易乳癌検査器具のプロデュースを手掛けている。