9月19日、池袋東口エリアに「食と生活」をテーマとする商業施設「ワッカ イケブクロ(WACCA IKEBUKURO、以下ワッカ)」(東京都豊島区東池袋1-8-1)がオープンする。地上8階、地下4階からなる同施設の店舗面積は約7,400平方メートル。文京区関口にオフィスを構える栄真が運営する。
同社代表・旗(竹冠に旗)栄一郎氏によると、ワッカが目指すのは、「人と人とのつながり」及び「つながった輪の中での新しい価値」を創出する施設。その想いを込めて、「ここでつながったすべての人と共に成長する」イメージを想起させるリーフ(葉っぱ)をモチーフに建物外観をデザインした。また、全館にガスヒートポンプを導入するなど、環境配慮型施設ならではの工夫も満載だ。
館内には27のテナントが集結。西武百貨店や東武百貨店、ルミネにパルコ、サンシャインシティなどがそろう池袋において、「ファッションは競合が多いため、あえて食と生活にフォーカスしたMDにした」(同施設マネージャー)という。本場ブラジルの絶品シュラスコを味わえる「トゥッカーノ(TUCANO’S)」、築地直送の厳選鮮魚をメインにジャンルレスな料理を提供する「ダイニング快(DINING快)」などのレストランはもちろん、インテリアショップ、ネイルやストレッチ&ボディケア専門店もそろう。
珍しい品種の仔猫や猫モチーフの雑貨を集めた「ネコセカイ(necosekai)」は、愛猫家なら要チェック。地元企業が運営するサードウェーブコーヒーを供す「ビーンアンドポップ(Bean&Pop)」では、丁寧にドリップした香り高いスペシャルティコーヒーと共に、独自製法で仕上げたポップコーンを楽しめる。
更に、館内のいたるところに池袋の街を活性化させる仕組みが施されているのが興味深い。手芸専門店「ユザワヤ」がフロア全体を占める3階フロアでは、“コスプレの街・池袋”を盛り上げるべく、手作り衣装に使えそうな布地をフィーチャーしたコーナーを設営。参考衣装の展示や、お気に入りの衣装をまとって笑顔を見せる若者達の写真紹介までおこなう。写真の撮影場所はもちろん池袋だ。
また、休憩にも使えるフリースポットには、地元・立教大学の学生らが作成したフリーペーパーのためのラックを設置。来場者に持ち帰ってもらうことで、池袋の魅力を広範囲に発信したいとの想いからだ。
5階には、食をテーマに各種イベントを展開するキッチンスタジアムスペース「ルーペ(Lupe)」を常設。料理教室、マルシェの他、食情報を発信する上映会などまで行っていく目論見。
同フロアでは、9月中にも、21日・小さな野菜ソムリエのおもてなしを楽しめる「キッズ野菜ソムリエカフェ」、22日・シニア野菜ソムリエやジュニア・アスリートフードマイスターが講師を務める講座「野菜で始める美味しい生活」、23日・エイジングケア専門医が効果的なスムージーの摂取方法を伝授する「スムージー サイエンスカフェ」など多様なイベントがラインアップ。参加費無料のものも多いので、いつもとは違う休日を楽しみたいならぜひ気軽に参加してみてほしい。
更に、6階から8階にはエスクリが運営する結婚式場がオープン。天井高約7m、バージンロード約12mのチャペルと、最大140名が集うことができる二つの披露宴会場が設けられた。
館内は吹き抜け構造になっているので、1階真ん中のステージに期間限定でオープンするショップの活気あふれる様を上階から覗き込んで楽しむのもいいだろう。オープン初日の19日と翌20日には、福島県いわき市の農産物を扱うショップが開かれているので、現地から訪れたスタッフにあれこれ尋ねてみるのもおすすめだ。
車で来店した場合は、地下1階から地下4階の駐車場の利用をどうぞ。昭和31年から半世紀以上にわたって駐車場を運営してきた栄真ゆえ、デザインに対しても使い勝手に対しても高いこだわりが見受けられる。「太陽と自然」をテーマとした柔らかな印象の写真で場内を彩り、BGMには自然環境音を採用。旗代表自ら、「世界一ハッピーな駐車場」と断言するほど居心地のいい空間だ。また、フロアごとに色分けされているため、車を停めた位置を記憶しやすいというメリットもある。
10・11月にも、「みんなのきょうの料理食堂」「調味料世界選手権2014」「じっくり、岩手食」など、タイトルからしてそそられるイベントが盛りだくさんに用意されている。ワッカの登場によって、今後、池袋に集う人々の絆がさらに強まり、街全体が活気づいていくのが楽しみだ。