ニットメーカー・イエリデザインプロダクツは9月10日、15SSシーズンより立ち上げるメンズブランド「イイザ ローン(IISER LOEN)」のファーストコレクションをランウエイショーで発表した。デザイナーは同社代表取締役社長の手塚浩二。場所は六本木のバー「1967」。奇しくも手塚が生まれた年という。
40から50代の男性をターゲットにスタイリッシュなリアルクローズを提案する。数多くの洋服を着てきた手塚らしく、パターンはアーストンボラージュなどを手掛けてきた熟練の職人に依頼、デニムは岡山でかつてのビンテージファブリックを復刻、シューズはバッカスと協業するなど、物作りにこだわった。
ランウエイには17体が登場。十八番とするニットはインターシャのプルオーバー、シルエットが美しいカットソー、前立てをレザーで切り替えたカーディガンなどを提案。パンツは細身のストレート、アウターはワッペンを施し、遊びを利かせたテーラードジャケットやトレンチコート、アウトシームのレザーブルゾンなどリアルな中に1さじスパイスを加えたアイテムをラインアップした。所々ラメが光り、大人の男の艶を表現。表情のあるパンツはオリジナルで織ったペイズリー柄のテキスタイルだ。
「大人の男性達をかっこよくしたい。今は女性無しでは成り立たない時代。身なりや体型に気を使って、女性に良い印象を与えたほうが得。女を味方に付けることは仕事を味方に付けることにもつながるということ。ファッションはライフスタイルやカルチャーへの入り口となる。株や経済だけでない会話の広がりを生む。イイザ ローンがファッションに興味を持つちょっとしたきっかけになれば」と手塚デザイナー。
ファーストシーズンは卸しを中心に展開し、2015年2月には表参道ヒルズに直営店をオープンする。店ではカラーやグラフィックを選べるTシャツなど、顧客がデザインに参加できる仕組みを考えているという。アイテム価格帯はトップス9,000から3万5,000円、ニット1万5,000から3万円、ボトムス1万5,000から3万5,000円、アウター7万5,000から25万円。今後ウィメンズ、キッズも構想しているとのことだ。