木曜日連載、アート・ブックショップ「NADiff(ナディッフ)」各店による今読むべき1冊。今週は、『片山正通教授の「未来」の「仕事」のつくり方』。東京・新宿の支店、ギャラリー5(新宿区西新宿3-20-2東京オペラシティタワー3階)によるご紹介です。
■『片山正通教授の「未来」の「仕事」のつくり方』
国内外で活躍するインテリアデザイナー片山正通の武蔵野美術大学での講義を記録したシリーズ第三弾。「instigator(扇動者)」と題されるこの講義は、第一線で活躍する各業界の先輩を招き、片山教授が運営・ホスト役となってトークショー形式で進行され、人数の少ない美術大学において、毎回約500名もの学生が押し寄せる人気講義として有名である。
本書に掲載のゲストは、ももいろクローバーZ・小山薫堂・真鍋大度(ライゾマティクス)・EXILE HIRO・大根仁の5組。各ゲストの学生時代や人生の転機についても触れられており、所謂「職業」という型にはまらない、「仕事」自体の可能性や多様性を伝えるとともに、扇動者として若い世代に送る熱いメッセージの詰まった講義録となっている。
本書の刊行とタイミングを同じくして、東京オペラシティ アートギャラリーでは、自身のガラクタから現代アートまで多岐に渡るコレクションを大公開する「片山正通的百科全書展」が開催されている。コレクターとしての活動の集大成ともいえる展覧会の中に、片山の仕事やクリエイティブの本質を見ることができるだろう。本書とともにぜひお勧めしたい。
【書籍情報】
『片山正通教授の「未来」の「仕事」のつくり方』
出版社:マガジンハウス
言語:日本語
ソフトカバー/331ページ/190×125mm
発刊:2017年4月
価格:1,400円
【展覧情報】
「片山正通的百科全書 Life is hard… Let’ go shopping.」
会期:4月8日~6月25日
会場:東京オペラシティ アートギャラリー [3階ギャラリー1、2]
住所:東京都新宿区西新宿3-20-2
時間:11:00~19:00(金曜、土曜は11:00~20:00/いずれも最終入場は閉館30分前まで)
休廊日:月曜日
料金:一般1,200円(1,000円)、大学・高校生800円(600円)、中学生以下は無料
※()は15名以上の団体料金