広島市現代美術館にて5月16日から7月9日まで展覧会「村野藤吾の建築―世界平和記念聖堂を起点に」が開催される。
1891年に佐賀で生まれた村野藤吾は、戦前戦後を通じて関西を中心に活動し、これまでにそごう百貨店(1935年)、大阪新歌舞伎座(1958年)など、数多くの個性豊かな建築を手掛けてきた日本建築界の巨匠。同展では、村野が広島で手がけた世界平和記念聖堂をクローズアップする。
同建築は、2006年に戦後建築物として初となる国の重要文化財に指定されており、幾多の試行錯誤を物語る何度もデザインを重ねた聖堂の検討案も同展の見どころのひとつとなる。また、独特の陰影や素材の質感、手触り、和と洋の絶妙な融合、曲線の美しさなど、村野の感性と経験によって生み出された自由で豊かな世界やその思想を、さまざまな観点から感じとることのできる機会となっている。
同展会期中となる5月20日の14時から16時には、武蔵野美術大学名誉教授で建築評論家の長谷川堯、京都工芸繊維大学教授の松隈洋を迎え、講演、対談イベント(定員120名、要展覧会チケット)が開催される他、5月21日、6月4日、24日の各日14時から15時にはギャラリートークが、そして6月18日の13時から14時、15時から16時には建築史家で京都工芸繊維大学助教の笠原一人をナビゲーターに、世界平和記念聖堂内部見学ツアー(定員各回30名、要事前申込)が開催される。
【展覧情報】
「村野藤吾の建築―世界平和記念聖堂を起点に」
会期:5月16日~7月9日
会場:広島市現代美術館
住所:広島県広島市南区比治山公園1-1
時間10:00~17:00(入場は~16:30)
観覧料:一般1,030円(820円)、大学生720円(620円)、高校生・65歳以上510円(410円)
※( )は前売および30名以上の団体料金
休館日:月曜