三陽商会がライセンス提携しているイタリア・ミラノのテーラードスーツブランド「フランコ・プリンツィバァリー(FRANCO PRINZIVALLI)」の旗艦店である銀座店が3月20日、銀座ベルビア館にオープンした。それに伴い、4月4日にオープニングパーティーが開催され、フランコ・プリンツィバァリー本人が来日した。
「フランコ・プリンツィバァリー 銀座店」は2012年にビルの建て壊しにより閉店した青山店に代わる店舗としてオープン。ミラノのアトリエをイメージしたダークブラウンのインテリアで、奥にはオーダーサロンスペースを設置。アイテムはスーツ、シャツ、ネクタイのフォーマルウエアで構成され、テーラードスーツの世界を追求する。他店舗には販売されていない銀座店限定のオリジナル商品が6割を占める。既製服の価格帯は一部を除き15万円から、オーダーも15万円以上が相場。
プリンツィバァリー氏は「銀座はとても有名な場所だからとても光栄。家賃が高そうだから心配している(笑)。テーラードはファッションではなく職人技術によるスタンダードウエア。イタリアでは2000年以降フォーマルスタイルをあまり着なくなってきていて、職人がどんどんいなくなってきている。一方、フランコ・プリンツィバァリーが日本でも知られてきていて、仕立ての技術やノウハウをたくさんの熱心な若い職人達に伝えられることがとても嬉しい」とコメント。日本へのメッセージを請うと、「お客様のために一生懸命頑張る、本物の服だから裏切りません、信じてください」と愛嬌たっぷりに答えた。
三陽商会は創業70周年の今年、「TIMELESS WORK ほんとうにいいものをつくろう。」をスローガンに掲げ、飽きのこないデザインを次世代に繋げたり、メンテナンスやアフターサービスを充実させる取り組みに力を入れており、この「フランコ・プリンツィバァリー」もその流れを汲む店舗展開。「昨年20から30代にネクタイがよく売れた。若い世代がクールビズなどのカジュアルスタイルよりもきちっとしたフォーマルスタイルにファッションとしての新鮮さを感じ、スーツが復権してきている。弊社としても本格的なスーツを紹介する責務を感じている」と三陽商会は説明している。