パリ2区に位置する元リヨン銀行本店の商業施設でショーを行った「ケンゾー(KENZO)」。クリエーティブディレクターのキャロル・キムとウンベルト・レオンは、アメリカ南西部にイメージを求めた。
ランウエイには半分にカットされた家と街灯が設置され、デヴィッド・リンチの映画のようなミステリアスな雰囲気。リンチ作品に登場するネオンをイメージしたプリントのパンツやブルゾンなども登場。今季の特徴はブルゾンやコート、ジャケットなどの多くにニットの付け襟が合わせられていたこと。それぞれ別売りで、自分だけのコーディネイトが楽しめるようになっている。
カンガルーのファーで仕立てたコートやブルゾン、あるいはニットの上からポリウレタンをコーティングしたコートなど、変わった風合いのアイテムが目を引いた。毎シーズン象徴的なモチーフが登場するが、今季はナットやネジ、ナイフやノコギリなどの部品・工具類の意匠が見られ、ブルゾンの襟にアクリルパーツが飾られていたり、パーカのプリントに使われていたり、スウェットにアクリルパーツが刺繍されていたり。フィナーレを飾った、湖と月と家をモチーフにしたレザーのブルゾンが印象的。