「まとふ(matohu)」は14SSコレクションを発表した。テーマは「尽くし」。デザイナーの堀畑裕之と関口真希子は、身近にあるものを違う視点で集めることで、日本ならではの心尽くし、もてなしの心を表現したという。
モデルが天に昇っていくようなイメージを表現するために、2階へと続くらせん状のスロープのあるスパイラルガーデンを選んだという今回。ショーは長着姿の男性モデルと色違いのデザインを着た女性モデルが登場してスタートした。グレーの長着やワンピースにはボーダーの上に様々な貝の模様が描かれている。
さまざまな種類の鳥が木に留まっている柄のワンピースと、タイプの違うダイヤ柄の編み地を共存させたニットのコーディネート、魚柄のワンピースなどが続く。遠くから見ると13SSのトレンドだったグラフィカルに見える柄も、実は多様なタイプの円や抽象モチーフを集めたもの。ボーダーやストライプは、左右の柄に段差を付けて非対称にアレンジされている。
また、グリーンやピンク、イエローなど自然を感じさせる色や蛍光色を集めたカラフルなシリーズも、様々な柄を使ってデザイン。頭には鳥や花、トンボなどが集まったヘッドピースを被った。
堀畑は「東京オリンピック開催が決まるなど少しずつ変わり始めている今、皆で楽しく過ごすためのキーワードでもある"心尽くし"という言葉に、すぐそばにあるものを今までと違う視点で集めて人をもてなすという(日本の)心、という意味を込めた。男性のモデルを使ったのは性を越えた人の美しさを表現したかったから。まとふのお客様の40パーセントが男性」と語る。