「エーディグリーファーレンハイト(A DEGREE FAHRENHEIT)」が14SSコレクションを10月15日に発表した。デザイナーの天津憂は、「華氏1652度(摂氏900度)“Volatilization(揮発)”」をテーマに、炭化の際に900度もの高温で揮発成分を取り除き、作り出される備長炭の硬質さと、その中の温かみを表現したという。
イスラムの民族衣装・アバヤ姿のモデルが登場してショーがスタート。7人目のモデルがアバヤを脱ぐと、ラッフルで彩られたオレンジ色のワンショルダードレスが現れた。
その後も、色はオレンジ、アイテムはドレスをメインに、様々なデザインで展開された。バックスタイルにドレープを施したものや、ボディコンシャスなシルエットをベースにフリルをアシンメトリーにあしらったもの、ワンピースとショールを一体化させたようなデザインなど。後姿にゆとりを取ったシルエットが多く登場。風をはらみ軽く揺れる。フレアやドレープ、炎のプリントなど、炭化の際の炎の揺らぎを連想させるモチーフが多く見られた。「イスラム世界の厳格さ、硬さ、その中での熱さや温かさをフレアの表現に落とし込んだ」と天津。
今回はメンズが4体登場。天津は、「メンズの発表はデビュー時以来。シャツとトレンチコートの二つに特化したブランドとして、今回の春夏を皮切りに次の秋冬で本格化させたい」と語った。
また、ステージに置かれたソファは、宮内庁のイスを手掛ける日本の高級オーダー家具メーカーのミネルヴァ社から2014年3月にデビューする新ブランド「カイロス(Kairos)」とコラボレーションしたもの。