「コムデギャルソン(COMME des GARCONS)」は、パリファッションウィークで14SSコレクションを発表した。デザイナーの川久保玲は、新しいクリエーションを求めて「服でない服」を目指したという。
丘のようにカーブを描く木製ランウエイの上で、計23ルックを1体ずつ見せる演出。20 HertzとHell’s Kitchenが手掛けた音楽も、ルックごとにがらりと変わる。
ファーストモデルは、レザーのコルセットのようなウエアの上から、オーガンザのような張りのある素材をベルベットでトリミングし、平面的に組み合わせたドレスを着用。
その後もアバンギャルドなルックが披露される。フェイクレザーでできた円盤のようなスカートはチェーンで吊るされ、ピンクの花柄の不織布を用いたドレスはフロントにクマのぬいぐるみを抱きかかえている。大きな楕円パーツを組み合わせたのみワンピース、フランス人形が着るようなフリルがふんだんに用いられたロココ調のドレスをパニエに閉じ込めたドレス、不織布やフェイクレザーをプリーツ上に折り畳んで重ねたウエアなど、全く印象の異なるルック達が登場した。
シューズは、レザーブーツや透明ビニールのレースアップシューズに、リング状のパーツをゴムバンドでつなげたものや、動物や花などをペイントしたカバーを被せている。
ショー終了後、拍手はしばらく続いた。それは川久保玲の登場を待つ拍手だったが、遂に彼女が現れることはなかった。