1960年代後半から70年代前半の時代背景から、近代日本の写真表現を紐解く写真展「日本写真の1968」が、5月11日から7月15日までの期間、東京・恵比寿の東京都写真美術館で開催される。
世界では戦争、革命、暗殺などが起き、国内で学生運動が過激さを増す時代背景と共に、日本の写真史においても大きな変化がもたらされた1960年代後半。本展ではその中でも、展覧会「写真100年-日本人による写真表現の歴史展」の開催や、雑誌『カメラ毎日』で大辻清司が日常を表現する若い写真家の動向を「コンポラ写真」と紹介した特集記事、中平卓馬や多木浩二らによる写真雑誌『プロヴォーク-思想のための挑発的資料』の創刊、学生運動の拡大、更にはパリ五月革、ベ トナム反戦運動など、象徴的な出来事がいくつも起きた「1968年」にフォーカスする。
出品作家は、東松照明、森山大道、中平卓馬、高梨豊、田本研造、武林盛一、桑原甲子雄、牛腸茂雄、鈴木清、新倉孝雄、田中長徳、田村彰英、渡辺眸、ユニット69など。
『PROVOKE』『カメラ毎日』などの写真雑誌や、『朝日ジャーナル』『アサヒカメラ』などの一般雑誌、「写真100 年―日本人による写真表現の歴史展」関係資料を展示し、「1968 年」を中心とした時代に、日本における「写真」の概念がどのように変容していったかを辿る。
【イベント情報】
日本写真の1968(1968-Japanese Photography)
会 期:2013年5月11日から7月15日
会 場:東京都写真美術館2階展示室
住所:東京都目黒区三田1-13-3恵比寿ガーデンプレイス内
開館時間:10:00から18:00(木、金は20:00まで)※入館は閉館の30分前まで
休館日:毎週月曜日(7月15日は除く)
観覧料:一般600円、学生500円、中高生・65歳以上400円