ファッションフォトグラファーのリチャード・アヴェドン(RichardAvedon)は1923年5月15日生まれ。
NYで有名なブティックを経営する家庭に生まれたため、幼い頃からファッションに親しんでいた。1940年代、ファッション誌「ハーパースバザー」 のアートディレクターだったアレクセイ・ブロドヴィッチ(Alexey Brodovitch)主催のデザインラボラトリーで写真を学ぶ。その後、1946年から1965年まで同誌のスタッフフォトグラファーとして活躍。その才能は、カリスマエディターのダイアナ・ヴリーランドにも認められ、トップフォトグラファーとしての地を確立した。当時のアヴェドンとその妻ドルカス・ノウェル(Dorcas Nowell)の生活は、オードリー・ヘプバーン主演の映画「パリの恋人」の着想原にもなったと言われている。
1966年以降は、「ヴォーグ」や「ライフ」のフォトグラファーとしても活躍し、1978年にはNYメトロポリタン美術館で回顧展を開催。1980年より「ジャンニ・ヴェルサーチ(Gianni Versace)」の広告キャンペーンを主に撮り始める。
ファッション写真と並行して、ポートレート写真のプロジェクトとして、アメリカ西部で肉屋、炭鉱労働者、囚人など様々な人物も撮影した。2004年、雑誌「ニューヨーカー」の取材で訪れていたテキサスで倒れ、81歳で亡くなった。