モデル、アーティスト、ミュージシャンと多彩な顔を持つ酒井景都のインスタレーション「レトロアムール(Retro Amour)」が、伊勢丹新宿店本館2階イセタンガールギャラリーで4月24日から始まった。会期は5月23日まで。
本展では今回のために新たに描き下ろされた絵画をはじめ、酒井本人がデザインしたウェディングドレスも展示されている。
「ファッションフロアで個展を行うので、絵と一緒にマネキンも展示したいと考えた。単に絵をモチーフにしたTシャツを販売するのではなく、展示する洋服までデザインすることで、空間自体を作品として成立させたかった。絵に負けない存在としてウェディングドレスが最適だと考え、今回のテーマである“レトロアムール(愛)”が浮かんだ」と今回のインスタレーションについて酒井さんは話す。
ウェディングドレスはアメリカやヨーロッパのビンテージのネグリジェの素材をレイヤーで重ねており、すべて1点もの。ホワイトだけでなくカラードレスも展開。また、新作『レトロアムール』(画像4枚目)に描かれているブルーのドレスは実際に製作・展示されている。
さらに、愛を表現するアイテムとして、彼女と音楽家・中田ヤスタカとのユニットである「コルテモニカ(COLTEMONIKHA)」で作詞をした際に書いた、自筆の歌詞や詩なども展示されている。
今回のイベントを含めイセタンガールギャラリーをキュレーションする田口まきさんは、「彼女の描くイラストやドローイングには以前から注目していた。ストーリー性があり、世界観が確立されていて、音楽を含め、全てのジャンルでつながっている。ファッションと親和性が高い作家だと感じた」と酒井を起用した理由を語る。
2012年11月、初の個展となる「ネオテニーガール(neoteny girl)」を原宿ロケット(ROCKET)で開催。アーティストとしての活動の幅が広がってきた酒井。先日、iPad/iPhone アプリ音楽絵本『にんぎょひめ』も発表された。
5月3日からは京都にて個展「ネオテニーガール2(neoteny girl2)」を開催。“ガーリーを通過した僕らの淡く切ない静寂”をテーマに描き下ろしの新作や、音楽絵本『にんぎょひめ』の原画も展示販売される。会期中は人魚姫をイメージした「コルキニカ(Made in COLKINIKHA)」の一点物ドレスやアクセサリーも限定販売され、ワークショップやトークイベントも予定されている。
【イベント情報(京都個展)】
「ネオテニーガール2(neoteny girl2)」 “ガーリーを通過した僕らの淡く切ない静寂”
会期:5月3日(金・祝)から5月12日(日)まで
場所:プリンツ(prinz)
住所:京都府京都市左京区田中高原町5
開場:11時30分から23時 *最終日は16時まで
*会期中のイベントなど詳細については関連リンク参照