デザイナーのフィリップ・スタルク(Philippe Starck)は1949年1月18日生まれ。フランス・パリ出身。
1968年パリのカモンド美術学校を卒業し、最初のデザイン事務所を設立した。69年から73年まで「ピエール・カルダン(Pierre Cardin)」のアートディレクターを務め、インテリアデザイン及びプロダクトデザインを担当。その後も、様々なレストランやクラブ、カフェのインテリアを担当して人気を集め、79年にはアメリカにスタルク・プロダクツ社を設立した。
82年、当時のフランス大統領フランソワ・ミッテランの官邸やカフェ・コストの内装を手掛け、一躍脚光を浴びる。特にこのカフェのためにデザインしたイス「コステス(COSTES)」は話題を呼んだ。以後ニューヨークのロイヤルトンホテル、パラマウントホテルなどのインテリアデザインに加え、大手企業の家具や照明器具、キッチン用品など、幅広い商品のデザインを続けている。
「ジャンポール・ゴルチエ(Jean Paul Gaultier)」のグローバル店舗デザインを手掛け、日本ではかつてあった丸の内仲通り店がスタルクデザインのショップ。ピンポン玉のシャンデリアや布で覆ったインテリアなど、シュールな世界観を演出した。
日本ではその他、東京・墨田区にある「アサヒビールスーパードライホール」の設計や、セブンイレブン向けの文房具、フジフィルムのデジタルカメラの試作品、ソニーの家具試作品のデザインなど、多くの仕事に携わっている。
2013年には、仏ボルドー市長アラン・ジュペと共に、バイクスクーターという全く新しいコンセプトの乗り物「PIBAL」の試作品を発表している。