メンズファッション最大の祭典、「ピッティ・イマージネ・ウオモ(PITTI IMMAGINE UOMO NO.85)」が1月7日フィレンツェで開幕した。
第85回となる今回は、メンズ1,047ブランド、同会場内で併催されている「ピッティW」にウィメンズ73ブランドが参加。会場のフォルテッツァ・ダ・バッソォには全体の約40%がイタリア以外から30ヶ国を超える海外からの出展者で、世界中からプレス、バイヤーなどが集まった。今回ロンドンメンズが6日から8日の開催となったため、来場者が懸念されたが、好天と比較的暖かな気候にも後押しされ、昨年冬の3万人を超す入場者が予想される。
今回のピッティのテーマは「ROCK ME PITTI」。会場のパビリオンのあらゆる場所にROCKをテーマとしたオブジェやデザイン、パフォーマンスが展開され、会場内に重低音が響くフィレンツェのプロトタイプなクラシカルなイメージを覆す演出。しかしながら、会場内ではイタリアの伝統的なクラシコに代表される手仕事をより強く打ち出したブースや、その手仕事を新しい解釈で提案したBonastre, D by D、Syoukey, Galet,、Ghurka, Jean Rousseau Paris, Mark/Giusti, Noah Waxman "handmade in USA", Simpson London,Tibi Tie, Title of Work.などに注目が集まる。
また、今回のゲスト国としてウクライナがピックアップされ、Anna October, Omelya Atelier, Sasha Kanevski, Paskal, Yasya Minochikina、さらにメルセデス・ベンツ・キエフ・ファッション・デイズにも参加し注目を集めるTigran Avetysianも参加するなど新人発掘の場としての話題提供も強化が図られている。
初日に行われた会見では、次回6月17日から20日に開催される「ピッティ・イマージネ・ウオモ86」が、創立60周年を迎える「Centro di Firenze per la Moda Italiana/CFMI」との協力体制が発表され、イタリア経済開発省とイタリア貿易振興会、ウニクレジットが支援を表明。
フィレンツェをホームタウンとする「サルヴァトーレ フェラガモ(Salvatore Ferragamo)」「グッチ(GUCCI)」「エミリオ・プッチ(EMILIO PUCCI)」「ロベルト カヴァリ(roberto cavalli)」「エルマンノ・シェルヴィーノ(Ermanno Scervino)」の5ブランドのショーを開催するなど、イタリアのハイレベルなモードクリエーションのアピールを強化。
会見には次期イタリア首相の期待が高まる民主党の若手、マッテオ・レンツィ・フィレンツェ市長、カルロ・カレンダ・イタリア経済開発省次官、ガエタノ・マルゾット・ピッティイマジネ社長、エンリコ・ロッシ・トスカーナ州知事なども出席し、行政のバックアップも大きな話題となった。
ステファノ・リッチCFMI代表は「60周年を迎えるイタリアで最も古い生地と服飾産業の協会であるCFMIが、フィレンツェでピッティ・イマージネ・ウオモと共催することはイタリアの最高の服飾技術を紹介できる最高の機会。メイド・イン・イタリーの製品強化のためにも今回の行政、金融関係の協力に感謝する」と述べた。