クリスチャン ルブタン(Christian Louboutin)は12月4日、東京・青山に旗艦店をオープンする。国内7店舗目、世界で81店舗目となる同店は、メンズ・ウィメンズの複合路面店として、シューズ、バッグ、革小物を取り扱う。オープンに合わせ、デザイナーのクリスチャン・ルブタンも来日した。
同店は南青山の住宅街に位置。内装デザインはニューヨークをベースに活躍し、銀座店も手掛けた建築デザイン事務所「ツーワンツーボックス(212box)」が担当し、主任建築家のエリック・クロウとルブタンが協力しながらデザインを進めたという。ソファなど家具も2人でセレクトし、旅好きのルブタンがモロッコを始め世界中の国々で見つけた、メタルのタイルや木材など様々な素材がミックスされている。
「青山は“ビレッジ”のような雰囲気で、海外ブランドのショップが立ち並び、どこかヨーロピアンテイストも感じさせる。青山店はとても広く、テラスから自然の光が差し込むのはパリのよう。屈折したラインで構成された石壁のデザインや、鏡を取り入れて光と影を作り出す演出が谷崎潤一郎の『陰翳礼賛』の世界を思わせ、日本的」とルブタン氏。
外観には、ブランドを象徴する“レッドソール”と同じ赤を使ったサインボードが飾られ、店内にもレッドカーペットが広がる。大きなガラス張りのウインドーからは外光が差し込み、天井に埋め込まれたバリソル(Barrisol)社の照明が作る光のパーティションが訪れた客を店内へと誘う。
入ってすぐのウィメンズセクションには、ルブタン全店共通のアーチ型の小窓が並ぶディスプレイ棚を設置。鳥が窓から飛び立つように、各アーチの中に置かれたシューズがお客様の元へ飛び立っていくというストーリーが演出されている。トラバーチン(石灰石)のタイルを幾何学的なロゼットパターン(集合体の模様)でセッティングされた壁や、アメリカ・ニューイングランドのカラフルなタイルを組み合わせた壁、アフリカ原産の木材と天然化石化した石を使用した天板でできたアクセサリーケースがラグジュアリーな空間を構成。天井から繋がったディスプレイ棚では、スタッズを施したミラー加工の円盤回転台の上に、スタッズを使ったデザインが人気の「ハードコレクション」が置かれている。
また青山店は、世界最大級の広さのメンズセクションを持つ。シューズの型紙がデザインされた革張りの壁や、タトゥーの写真が飾られた木目調の壁、再生ブリキを使ったディスプレイシェルフなどで構成。「男性がグループでショッピング姿をパリでもよく見かけるので、店内でリラックスして過ごしてもらえるようにメンズセクションを広くした。サロンのような雰囲気があるので、ゆくゆくはイニシャル入れなどのオーダーサービスを導入するのもいいかもしれない」とルブタン氏。
アイテムは、ウィメンズではヒールの細いエナメルパンプス「So Kate」、様々な革を鮮やかなミックスで組み合わせた「The Malabar」や「Latcho」、ブランドシグニチャーであるリボンモチーフ付きポシェット「Sweety Charity」など、メンズではメタル刺繍を施した「Dictateur」、ドレスシューズの「Mamounia」などをラインアップ。「Louis Spikes」「Roller Boat」など、スニーカー類も豊富に取りそろえている。また、青山店限定でシリーズごとに限定カラーも多数用意されている。