2014年7月19日から9月28日までの72日間、坂本龍一をゲストディレクターに迎えた「札幌国際芸術祭2014」が開催される。札幌の様々な資源を活かした次世代のライフスタイルやクリエーティブ産業などの魅力を、世界に力強く発信していくことが目的。既にさ様々なプレフェスティバルイベントが行われており、現在開催中の表参道ヒルズでのラウンジイベント「CHRISTMAS ART PARTY」にも参加している。
本芸術祭のメインテーマは「都市と自然」。坂本が、東日本大震災における原発体験などを経て、もう一度考えてみたいテーマだったのが理由で決定したという。
"現代アートの展覧会の枠組みを超えたイベントであること""トリエンナーレを指揮する総合芸術監督に、国際的な芸術家を招聘したこと""地域がホストになり、開催テーマに従い共に芸術祭を作り上げて行く組織編成ということ"を特徴に、札幌の自然や町並み、公園、歴史的建築、地下歩行空間など街全体が坂本の指揮のもと、芸術祭の舞台となる。
北海道立近代美術館、札幌芸術の森美術館で行われる企画展示「札幌国際芸術祭2014「都市と自然」」に、世界を代表するドイツ人アーティスト・アンゼルム・キーファーとイギリス出身の映画監督ソフィー・ファインズによる参加型ドキュメンタリー作品「あなたの都市の上に草は生える(原題:Over Your Cities Grass Will Grow)」の上映、札幌駅前通地下歩行空間(チ・カ・ホ)での企画展示「センシング・ストリームズ」と同所で市民参加型プログラムなどを予定。
更に、国内外で幅広い活躍を続ける高谷史郎演出による最新作パフォーマンス「CHROMA」や、ベルギーを拠点に活躍を続けるシディ・ラルビ・シェルカウイとダミアン・ジャレによるコンテンポラリーダンス「BABEL (words)」の上演に加え、芸術祭クロージング前夜に9月27日には、坂本とドイツのミュージシャン・アルバァノトとのコラボレーションコンサートも行われる。
その他、札幌芸術の森美術館では人工霧によるインスタレーションを行うアーティスト中谷芙二子による「FOGSCAPE #47412」、彫刻家イサム・ノグチ設計のモエレ沼公園内のガラスピラミッド「HIDAMARI」での坂本龍一とYCAM InterLabによるインスタレーション+ウェブコンテンツ「フォレスト・シンフォニー」、歴史的建造物を再考するプロジェクト「札幌市資料館リノベーションアイデアコンペティション」など、様々な企画が用意されている。
今年11月4・5日には、今芸術祭の開催に先駆けてプレフェスティバルイベント第2弾「札幌の未来へ向けたビジョンを聴こう!」が開催され、坂本を始め、企画アドバイザーやアソシエイト・キュレーターなどが一同に介したシンポジウムには約1,300人、翌日の坂本龍一氏のコンサートには約1,400人が来場するなど、既に盛り上がりを見せている。
また、表参道ヒルズで開催中のラウンジイベント「CHRISTMAS ART PARTY」に札幌国際芸術祭2014も参加。12月22日には、坂本からのメッセージの紹介、作品や著書の販売、「イッセイ ミヤケ(ISSEY MIYAKE)」のショー音楽でも知られるの「オープンリールアンサンブル(Open Reel Ensemble)」のライブなどのスペシャルイベントが予定されている。
【イベント情報】
札幌国際芸術祭2014/Sapporo International Art Festival 2014
場所:北海道立近代美術館・札幌芸術の森美術館・札幌駅前通地下歩行空間ほか
会期:2014年7月19日から9月28日まで