"ムッシュが表現していたものを限りなく汲み取り、ロジェ ヴィヴィエの魅力を伝えるのが私のデザインです"
フリゾーニは、ニュー・ロジェ ヴィヴィエのコンセプトを考えるにあたって、アーカイブを研究することより、まず記憶と印象を大切にした。脳裏に浮かんだ、ロジェ ヴィヴィエのフィロソフィーやフォルム、動物からインスパイアされた形、宇宙をテーマにしたものといった具合に、小さな手帳に書き留めていった。その後、初めてアーカイブを手にして、自分がイメージしたデザインに修正を加えたり、ディテールのチェックを行った。
靴を作り出したとき、あまりにもロジェ ヴィヴィエ的だった「バックル」には手を付けなかった。ムッシュの自由な発想とクリエーティビティーを自分なりに身につけた後、ブランドの象徴ともいえる「バックル」を自分らしく表現するようになった。
(4/6に続く。)