ドリス ヴァン ノッテン(DRIES VAN NOTEN)は、15区にあるガレージを会場に2017-18年秋冬メンズコレクションのショーを行った。
原点に立ち戻りながら、未来へ向けて自らの初期・過去作品の新解釈を試みたコレクション。新解釈へ向けて吟味した様々な要素の中で、一番の割合を占めていたものがファブリックであるとし、今シーズンはテーラーを経営していた父親の代から付き合いのある、多くは英国のウール繊維会社のロゴをライニングに大きくプリントしたりするなどしている。
ちなみにグレーのスウェットには大阪の東紀繊維のロゴがプリントされた。ウエスタンシャツやブーツなどが見られたが、これは50~70年代のファッションからの影響で、80年代のバッファローからも着想を得ている。ハワイアン風の花モチーフのプリントや刺繍などが登場しているが、基本的に装飾は少なく、ボリュームで遊びを加えているのが特徴。
キャメルのコートやジャケット、ブルゾンなどのアウターは、多くがドロップショルダーで、細身のパンツをコーディネート。逆にスウェットやニットなどにはバギーを合わせる場合もあり、パンツの幅には多くのバリエーションが登場している。スカンジナビア風のニットもオーバーサイズで、ドロップショルダーのものが趨勢を占めている。ポニースキンを表現したニットや、スカンジナビアニットを転写プリントしたジャケット、バッキンガム宮殿の衛兵の制服に使われるファブリックをあしらった繊維会社のロゴを大きく配したスウェットなど、ディテールに面白味を感じさせるアイテムも。
今シーズンは、どのアイテムをとってもオーセンティックなものばかりだが、ドリス ヴァン ノッテンらしいエレガントな解釈でウルトラモダンに仕上げられていた。