ボ・ザール(国立高等美術学校)のホールを会場に15SSメンズコレクションのショーを行ったランバン(LANVIN)。
「完全とは、不完全さがプラスされて完全になる」というテーマを掲げ、テーラリングを中心に据えたコレクションを展開。今シーズンは、ドロップ・ラウンドショルダーにしながらも、ボリュームを感じさせるシルエットは避け、真っ直ぐなIラインを貫いた。
パンツはバギータイプが見られたものの、スキニーが主流。肩パッドも裏地も無い、引き算したテーラリングが多く、アウターは極力シンプルにまとめられている。不完全さの象徴として、途中で止めてしまったかのような刺繍ステッチが様々なアイテムに駆使されているのが印象的。
また、手刺繍でフリンジ状にスクエアモチーフを埋めたTシャツなど、ランバンらしいゴージャスなアイテムも登場。ペーパーファブリックやボンディングなど、素材の斬新さや美しさは変わらず、またメンズでは使用されることの少ないアイスブルーやブルーグリーンなどのカラーを配して既存のランバンのイメージを残しながら、デザインはミニマルな方向に変化していることを強く印象付け、時代と共に進化する新しいランバン像を描き出していた。