「ピエール・エルメ・パリ(PIERRE HERME PARIS)」が、原研哉デザインの特別パッケージ入り「イスパハン」を期間限定で販売する。
原研哉は無印良品のアートディレクションを担当する他、最近ではドコモの「らくらくスマートフォン3」も手掛けたグラフィックデザイナー。ピエール・エルメの著書『イスパハン』にコメントを掲載しており、今回のパッケージ製作には、そんな氏の「イスパハン」に対するオマージュが込められている。
イスパハンはピエール・エルメ・パリを代表するケーキの一つで、バラの花弁が乗せられた美しいフォルムが特徴。パッケージの製作にあたり、エルメはあくまでケーキを主役とし、中に入っているものを想起させるような質感とフォルムに仕上げるように依頼。イスパハンを通じて、“味覚・感性・歓喜の世界”を大切な人と分かち合って欲しいという願いが原に伝えられた。
原は紙粘土と紙やすりを駆使してパッケージの原型を製作。ホイップクリームのような形、生地を指で押したような形、丸く膨らんだシンプルな形という三つのフォルムを表現した。継ぎ目のないなめらかな曲線のフォルムは、柔らかな質感のあるパルプによって構成され、しっとりとした高級感をイメージさせる。スタッキングも可能な合理的なデザインで、ケーキを封印するために小さな片耳の和紙ラベルが添えられた。
完成したパッケージについてエルメ氏は「原さんらしい白の使い方で、必要不可欠なものだけでデザインされた無駄のない美しいフォルムだと思う」とコメント。「イスパハンは私のクリエーションを象徴する作品。この特別なパッケージに入れて贈ることで、大切な人と喜びを分かち合う素晴らしい体験をしてほしい」と話している。
原直筆のサインと通し番号を付けたコレクションは、1セット1,750円。8月30日から10月2日まで、ピエール・エルメ・パリ 青山で販売される。この発売を記念して、同店では原の監修によるディスプレイでショーケースが飾られる予定。
その他、ピエール・エルメ・パリ 松屋銀座でも、9月9日から15日の1週間限定で同コレクションを販売される。尚、松屋銀座店でイスパハンが販売されるのは、今回が初めての試みとなる。