東京・荒川の「カフェ・ギャラリー ねこまる茶房」(東京都荒川区東日暮里4-26-10)が人気だ。土・日曜日の12時から18時のみしか営業していない隠れ家カフェでありながら、内装もメニューも猫だらけであることや、店長のユニークな人柄故、ここのところ知名度がウナギ登りだ。
同店の歴史は、2008年に北区王子で誕生した猫雑貨・猫グッズ専門店「元祖猫商 丸山商店」に端を発する(現在は、同じ店名でオンラインストア運営中)。そして4年間、王子の地で多くの猫を愛する数々のお客と接した末に、「猫好きさんたちがほっこりできる『猫の集会場』を作りたい」と思い立った店長が、2012年4月29日の「肉球の日」にオープンしたのが、「ねこまる茶房」だ。
店を切り盛りする店長・丸山晶代さんは、ご自身も大の愛猫家。自宅でも数匹の猫達と暮らしている。
そんな丸山さんが考案する同店のメニューは、いずれも肉球や猫の顔をかたどった愛らしいものばかり。オリジナルの猫型マカロンは「にゃかろん」、卵で作った瞳が印象的なナポリタンは「ニャポリタン」。繊細なラテアートのカプチーノ「ニャプチーノ」は、ペットの写真を持参するとその子に似せて作成してくれるというサービスまである。
しかも、料理に使う素材の安全性や、食事の栄養バランスにまで気を配り、食事メニューに付いてくるサラダには無農薬野菜をチョイス。月替わりの「猫顔カレー」は、市販のルーを使わず旬の素材を煮込むなどして作っている。
店内には、猫グッズはもちろん、ビンテージ感たっぷりの玩具やレコード、書籍も数多く並ぶ。これは、昭和レトロが大好きという晶代さんの好みの反映だが、驚くことに丸山さんのお召し物自体も昭和の香り満載なのである。「お店では着物を着用しているのですが、いつも、帯か着物かのどちらかは猫柄のものを選ぶようにしている」と話した。
店の名物は他にもある。カフェスペースの隣の部屋で、タロット占い師の夏目ヨウコさんによる「猫タロット」が行われているのだ。(完全予約制、20分2,000円)「猫タロット」とは、その名の通り、猫のイラストが描かれたタロットカード。愛らしさ満点で、見ているだけでも幸せになれそうなカードである。
また、通常の営業とは別に、「ちくわぶナイト」なるイベントが行われることもある。同イベントは、日本唯一の「ちくわぶ料理研究家」である晶代さん考案のバラエティー豊かなメニューを試すことができる数少ないチャンスであるため、早くから予約がいっぱいになることもしばしば。Facebookファンページ等で、告知を見逃さないようにするのがよさそうだ。
ちくわぶナイト、通常営業日共に、夕方頃になるとお店2階に暮らす猫達がカフェスペースに「出勤」してくる可能性もあるとのことなので、彼女達に会いたいなら、遅い時間を狙うのもいいかもしれない。