児童文学作家のトーベ・ヤンソン（Tove Jansson）は1914年8月9日生まれ。フィンランド・ヘルシンキ出身。2001年6月27日逝去。

父は彫刻家、母は画家という芸術家一家の長女として生まれる。幼い頃から絵の才能に目覚め、15歳の若さで雑誌『ガルム』の挿絵作家としてデビュー。その後はヘルシンキやパリの美術学校に通いながら、画家として活動を続けた。

45年にトーベは童話『小さなトロールと大きな洪水』を発表する。ここに登場していたキャラクターこそ、のちの彼女の代表作で主人公となる“ムーミン”だった。翌年に出版された『ムーミン谷の彗星』では、スノークやスナフキンといったメインキャラクターたちが登場。その後、26年間をかけて「ムーミン」シリーズは計9冊発刊された。54年からはイギリスの新聞『イブニング・ニューズ』で、漫画『ムーミントロール』が連載されている。なお、この作品の製作は、60年以降に弟のラルス・ヤンソンに引き継がれた。

また、ムーミンシリーズは度々テレビ化されており、59年にはパペットアニメーション『Moomins on Stage』がドイツで放映。69年にはフジテレビ系列で『ムーミン』が放映されている。

これらの活動が評価され、66年には国際アンデルセン賞の作家賞を受賞。84年にはフィンランド国民文学賞を受賞した。また、14年4月からはトーベの生誕100周年を記念した「MOOMIN！ムーミン展」が国内10都市を巡回している。