全国商工会連合会は、日本橋三越本店と協働して中小・小規模事業者を対象にEC通信販売を含む物販イベント「地域を繋ぐニッポンMONO博」を同店本館7階催物会場で2月17日まで開催している。EC通信販売は3月4日まで行われる。
本イベントは、中小・小規模事業者の市場開拓の支援や商品展開力・販売力向上と地域経済を活性化させることを目的として開催。全国から家具、生活雑貨、アクセサリー、ステーショナリーなど、食品を除く30社が出店している。
「全国には、素晴らしい作り手が熱心に製作を続けながらも、まだ世に知られていない“いいモノ”がたくさんある。各地で磨かれた素材や技術をご紹介することで、中小・小規模事業者の販売チャンスも広がれば、という思いから今回のイベントを企画した。日本の魅力を再発見するために、伝統の良さを生かしながらも、現代の暮らしにマッチするモダンな商品をセレクトしている。また、販売チャンスを拡大するため、リアルショップのイベントだけでなく、EC通信販売の実施も提案した」と三越伊勢丹HD営業本部MD戦略部の味元靖マネージャーは説明。
EC通信販売は、昨年12月より、イベントに先駆けてスタート。京都県「仁アートショップ&スペース」の柿渋染めのトートバッグや、新潟県「スワダ(SUWADA)」の漆黒仕様ニッパー型の爪切りなど、雑貨が売れ筋だという。
全国商工会連合会企業支援部市場開拓支援課の廣田実課長は、「ECとリアルショップが連動したイベントは今回が初めて。売り上げ規模はまだ小さいが、販売チャネルの拡大として期待できる。また、食品を紹介するイベントは多数行っているが、今回のように工芸や雑貨に特化したイベントは非常に少ない。地方では、高齢化・人口減少によりマーケットは年々縮小しており、益々厳しい状況が予想されるが、伝統工芸を次の世代に残すことは我々の使命。三越という強いブランド力と知識を借りながら、中小・小規模事業者の商品展開力や販売力向上を図っていきたい」と話す。