2014年のH&Mデザインアワードで、フランス出身のエディ・アネミアン(Eddy Anemian)が優勝した。受賞作品は、先日ストックホルムのメルセデスベンツ・ストックホルム・ファッション・ウィークでショー形式で発表。賞金5万ユーロに加え、自らのコレクションをベースにした商品を今秋12ヶ国のH&M限定店舗で販売できる機会を与えられた。
アネミアンは、フランス出身の24歳。セドリック・シャルリエ(CEDRIC CHARLIER)やシャルル・アナスタス(CHARLES ANASTASE)らを輩出した、ベルギー・ブリュッセルの芸術学校ラ・カンブル(Ecole nationale superieure des arts visuels of La Cambre)の学生で、今年が最終学年で、自身のブランドを持つのが夢だという。
受賞コレクションのタイトルは「They Can Cut All The Flowers, They Cannot Keep Spring From Coming(全ての花を摘んでしまっても、春は来る)」。映画『私は愛』とフランス画家ドミニク・アングル(Dominique Ingres)からインスパイアされ、花柄の装飾布を大胆にカットし、流線的なフォルムに再構築。防水布地のスカートプリーツと、マーブル効果のコントラストが特徴。受賞記念ショーはH&Mの公式サイトなどで紹介されている。
今回で3回目を迎えたH&Mデザインアワードには、審査員として、ファッションデザイナーのアーデム(Erdem)、女優のミシェル・ドッカリー(Michelle Dockery)、スタイル・エキスパートのミシェル・ハーパー(Michelle Harper)、Vogue UK エグゼクティブ・ファッションエディター のセレーナ・フート(Serena Hood)、H&Mのデザインチームのデザイン責任者アン・ソフィー・ヨハンソン(Ann-Sofie Johansson)とクリエーティブアドバイザーのマーガレッタ・ファン・デン・ボッシュ(Margareta van den Bosch)が参加。
アネミアンの作品についてヨハンソンは「身にまとった時のロマンティックさ、至近距離で見た時の卓越した仕上げスキル。この両面に、審査員全員が魅了された。彼こそ将来のファッション界に向かって輝く新星だ」とコメント。アーデムは「彼の作品は非常に素晴らしい。織物技術は興味深く、そこから生み出されるエレガンスなシルエットも素晴らしい」と語っている。