マルニ(MARNI)の2015-16秋冬メンズコレクションがピッティ・イマージネ・ウオモ87でランウェイに復活した。2009年以降、ショーによるコレクション発表は休止していただけに、6年ぶりとなる今回のコレクションはフィレンツェでも大きな祝福で迎えられた。
ショー会場となったマリノ・マリーニ美術館は18世紀に建てられた教会をモダンにリノベーションされ青銅の騎士や馬など大小の彫刻が展示される空間が、今回の同ブランドのシーズンコンセプトにリンク。デザイナーのコンスエロ・カスティリオーニ(Consuelo Castiglioni)が、一貫して提案する異素材を組み合わせに加え、柔らかなカラーリングと繊細で軽さと柔らかさを増した素材が、女性的でジェンダーレスな新しいリラックスしたラグジュアリーメンズラインを、エレガントな空気感でまとめている。
特に以前から提案されているジャケット&パンツのスタイルが、今シーズンはスーツスタイルで新たなアプローチを提案。70年代からインスパイされた表現は裾がフレアしたパンツやコート、シャツとアウターの裏地のカラーリングの遊びなど、随所に取り入れられた。お得意のファー使いもニットを中心にさまざまなアイテムに使用され、ゴートのボンディングコート、ゴートファーのバックパックなどのアイテムが象徴的に登場した。