アーティスト、ピエール・ユイグの展覧会「Pierre Huyghe - Untilled Host」が、6月25日から17年1月9日まで東京・表参道のエスパス ルイ・ヴィトン東京にて開催される。
同展は、フォンダシオン ルイ・ヴィトンがキュレーションを担う、これまでに公開されてこなかったフォンダシオンの所蔵品をミュンヘン、ヴェネツィア、北京、東京のエスパス ルイ・ヴィトンにて紹介する「Hors-les-murs(壁を越えて)」プロジェクトの一環として開催されるもの。今回エスパス ルイ・ヴィトン東京にて行われているエキシビションでは、フォンダシオンのコレクションから、ピエール・ユイグの「The Host and the Cloud」と「A Way in Untilled(未耕作地の場景)」というふたつの映像作品を紹介する。
「The Host and the Cloud」は、かつて国立民俗民芸博物館として利用されていたパリ市内の建物で1年かけて撮影されたもの。遊園地の片隅にある閉鎖された博物館での実際の出来事を撮影した実験的な作品となっており、ハロウィーン、バレンタインデー、メーデーの3日間の様子が部分的に記録されている。作品に登場するのは、資料館の職員に扮した役者たち。彼らはそのロールプレイを行う中で、展示コレクションや様々な状況、断片的に語られる物語に出会い、変化していく。作品にはこの架空の人物たちのによる“不在の主体を巡る”様子が映し出されている。
一方「A Way in Untilled(未耕作地の場景)」は、12年夏「ドクメンタ(13)」の会場であるカールスアウエ公園内にて撮影されたもの。夕暮れ時に撮影された同作は、頭部が蜂の群れで形成された女性像が半身を横たえた「Untilled(Liegender Frauenakt)(未耕作地(横たわる裸婦))という彫刻の周りで有機物が腐敗していく様子が映されている。
【イベント情報】
「Pierre Huyghe - Untilled Host」展
会場:エスパス ルイ・ヴィトン東京
住所:東京都渋谷区神宮前5-7-5 ルイ・ヴィトン表参道ビル7階
会期:6月25日~17年1月9日