写真家トーマス・ルフの日本初回顧展、初期作品から未公開最新作まで全18シリーズを公開

2016.06.14

“ベッヒャー派”として現代の写真表現をリードしてきたトーマス・ルフによる「トーマス・ルフ展」が、8月30日から11月13日まで東京国立近代美術館で、12月10日から17年3月12日まで金沢21世紀美術館で開催される。

アンドレアス・グルスキーやトーマス・シュトゥルートらとともにデュッセルドルフ芸術アカデミーでベルント&ヒラ・ベッヒャー夫妻に学んだ「ベッヒャー派」として現代の写真表現をリードしてきたトーマス・ルフ。初期に発表した高さ約2メートルにもなる巨大なポートレート作品で注目されて以降、建築、都市風景、ヌード、天体など様々なテーマの作品を展開してきた。

同展では、初期作品「Interieurs」や評価を高めた「Portrats」、少年時代からの宇宙への関心を背景とする「cassini」や「ma.r.s.」、インターネット時代の視覚・情報空間を問う「nudes」や「jpeg」など、全18シリーズ、東京会場約125点、金沢会場約160点の作品で構成。新聞社のプレス写真アーカイヴを入手したことから着想された最新作の「press++」シリーズも登場する。読売新聞社から提供されたプレス写真を素材とした世界初公開となる作品も展示される予定だ。なお、同展は作品選択や展示構成にトーマス・ルフ自身も参加するなど、作家の全面的な協力を得て開催される。

イベント情報】
「トーマス・ルフ展」
会場:東京国立近代美術館
住所:東京都千代田区北の丸公園3-1
会期:8月30日~11月13日
時間:10:00~17:00(毎週金曜日は20:00まで、入館は閉館の30分前まで)
料金:一般1,600円、大学生1,200円、高校生800円、中学生以下無料
休館日:月曜日(9月19日、10月10日は開館し、9月20日、10月11日は休館)

会場:金沢21世紀美術館
住所:石川県金沢市広坂1-2-1
会期:12月10日~17年3月12日
時間:10:00~18:00(毎週金・土曜日は20:00まで、入館は閉館の30分前まで)
料金:一般1,000円、大学生800円、小中高生400円
休館日:月曜日(1月2日は開館し、12月29日~1月1日、1月10日は休館)
HEW
  • トーマス・ルフ 《Portrat (P. Stadtbaumer)》 1988年 C-print 210×165cm
  • トーマス・ルフ 《w.h.s.01》 2000年 C-print 185×245cm
  • トーマス・ルフ 《cassini 10》 2009年 C-print 98.5×108.5cm
  • トーマス・ルフ 《ma.r.s. 19》  2011年 C-print 255×185cm
  • トーマス・ルフ 《phg.12》 2015年 C-print 185×310cm
  • トーマス・ルフ 《Substrat 31 III》 2007年 C-print  186×268cm
  • トーマス・ルフ 《jpeg ny01》 2004年 C-print 256×188cm
  • トーマス・ルフ 《zycles 3075》 2009年 Inkjet print 256×206cm
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