ディオール(Dior)が、2015-16秋冬コレクションを3月6日、パリのルーブル美術館内特設会場で発表した。
アーティスティックディレクターのラフ・シモンズは、「自然と女性らしさについて違った方法で論じるコレクションを求めていた。庭園や花々からは遠く、さらに開放されて、もっとダークで、もっとセクシャルな何かに向かいたかった」という。そして辿りついたのは、野生の動物の力を借りて、自由と官能を手に入れたかのような、ディオールのフラワーウーマンの姿だった。
アニマルプリントのコンビネゾンや、鱗のようにきらめくドレス、ビニールのロングブーツ、ナチュラルな風合いを残してカラフルに染められたフォックスファーなど、ワイルドなデザインが今季を象徴する。そこへ組み合わせたのは、クラシックなアイテムをモダンに解釈して誕生したワードローブ。マスキュリンなブレザーやダブルのコートをクラシックなレディーススーツに落とし込み、イブニングコートはボディラインを強調するラインとスリットによりフェミニンなロングコートに仕立てられた。ミニスカートはフリンジ状にカットされて更なる躍動感を得て、エキゾチックなバッグやアクセサリーが、プリミティブな気分を盛り上げる。
ムッシュ・クリスチャン・ディオールが1947年に発表したパンテールプリントを用いたコレクション。そこで披露されたハイパーナチュラルな世界が、ラフによって新たな驚きを喚起させるコレクションとして再現された。