例えば、京都「ユナイテッドアローズ」ではショップイン形式で、「メゾン キツネ(MAISON KITSUNE)」ではショップ内に併設した「CAFE KITSUNE」をプロデュース。「表参道コーヒー」のこだわりを以てそれぞれのブランド・コンセプトに合うコーヒーやオペレーションを提供しながらも、最終的には各ブランド独自で運営を進められるようディレクションを行うのが國友さんの考え方だ。
「もともとはデザイナーやブランドの代表がうちのコーヒーのファンだったことがご縁でお付き合いしています。今の時代、ファッションブランドで服を買うだけではなく、それまでの時間をどう過ごすかが大切にされています。そんな時代とコーヒーがマッチしたのだとも思います」。
「表参道OMOTESANDO KOFFEE」では、ハウスブレンド1種類とその日のおすすめ1種類をオンメニュー。ハウスブレンドはブラジル、エルサルバドル、エチオピア、インドネシアの4つの産地をブレンド。おすすめの1種類はブレンドの時もあれば、シングルオリジンの時もあるそうだ。焙煎はロースターに詳細をオーダーして、焼き上げたものを自分たちでブレンドして使用するという。
「自分たちのコーヒーの味をきちんと表現したいという思いから、アフターミックスをするようになりました。ちなみにブレンドの仕方は2種類あります。まずプレミックスは生豆をブレンドしてから焼くので、安定感はあるれども平均的な味わいになりやすい。2つ目のアフターミックスはそれぞれを一番いいところで焼いたものをあとでブレンドする。後者の方が味のボリュームがあってはっきりした個性になります」。
國友さんが追及するのは、濃いけれど透明感があり、味わいに起承転結があるコーヒー。「レストランの料理やショコラのように、多くの人がもっともっと掘り下げて楽しんでもらえたら嬉しいですね」と國友さん。日本人にやけにしっくりくるコーヒー。これもまたひとつのスタイルとして、一度ぜひ味わってみたい。
<店舗情報>
表参道OMOTESANDO KOFFEE
東京都渋谷区神宮前4-15-3
03-5413-9422
営業時間 10:00~19:00
定休日 無休