パーティーシーズンの12月は、自宅に同僚や友だち、親族を招いてホームパーティを開催するという人も多いのでは。前編の1/3で手に入れたとっておきのシャンパーニュをどのように、ふるまうとより美味しくいただけるかについて提案していきます。
―――ワインエキスパート、フードアナリスト 瀬川あずさ
<Lesson 2>
正しく「キープ」「サーブ」「チェンジ」でシャンパーニュの魅力を最大限に。
■保存の仕方が美味しさの決め手
セラーで保存するのがベスト。結構リーズナブルに購入できるものもあるので、ホームパーティーを開くことが多いなら、一つ持っていてもいいかもしれません。温度管理はもちろん、湿度管理もできるので、より美味しくいただくことができます。
セラーがない場合は、パーティー当日までは、直射日光を避けて涼しい場所に保管しましょう。開催当日は、ある程度冷蔵庫で冷やしておいて、人が集まり始めたら、氷を入れたシャンパーニュクーラーに移し替えてくださいね。
クーラー自体がとても見栄えのするものなので、いくつかそろえておくとコーディネートを楽しめます。例えば透明なものだと凝ったボトルが映えますし、檜を使った和風なものもおしゃれですね。最近、お邪魔したおうちの方が、陶器の器をクーラーに見立てて使っていたんですけど、それもとってもステキでした。お手持ちの大きい花瓶もクーラーの代わりに使ってもいいんですよ。
■注ぐときは「2段階」でエレガントに
まず、ホストがサーブするというのは基本です。お店では男性がサーブするものですが、ホームパーティーの場合、女性であってもホストであれば率先してサーブしましょう。ボトルを持つときは、エチケットを避けるようにして片手で持つのがポイント。ただし、女性の場合は特に、重いとバランスが保てないこともあると思うので、慣れていない場合は反対の手を添えたほうが安全です。
グラスに注ぎ終わったら、手首のスナップを利かせてボトルをくるっと回すと、シャンパーニュがフチから垂れないので安心です。
シャンパーニュは泡立ちが豊かなので、まずは全員分をグラスの半分くらいまで注ぎ、泡立ちがおさまった頃、残り半分を注いでいくと、短時間で全員分注ぎ終えることができますよ。
■料理ごとにシャンパーニュを変えるという提案
基本、シャンパーニュはさほど料理を選びませんが、あえて料理に合わせて特徴的な1本を選んだり、1品ごとに違うシャンパーニュを合わせても楽しめます。
濃厚なソースのお料理やお肉料理なら、ふくよかな黒ブドウ主体のもの。和食なら、白ブドウ主体の繊細なものが相性抜群。お寿司とシャンパーニュもとっても相性がいいんですよ。えびちりなどしっかりとコクがある料理が多い中華やエスニック料理と合わせるなら、ドザージュ(澱の除去によって目減りした分をリキュールで補うこと)がやや多めのほうがマッチするかもしれません。ドザージュの量が多いものは、デザートシャンパーニュとして食事の最後に楽しむのにもぴったりです。
さあ、それでは最後の章3/3ではレストランでホストとして皆さんをもてなすときの流儀をお伝えしますよ。