ファッションデザイナーのエディ・スリマン(Hedi Slimane)は1968年7月5日生まれ。フランス・パリ出身。
16歳の頃から独学でファッションを学び、パリ政治学院を卒業後はルーブル美術学校で美術史を学ぶ。92年にイギリスのファッションブランド「ジョゼレヴィ(Jose Levy)」に所属すると、わずか3年でアシスタントからファッションディレクターまで勤め上げた。
その後、ファッションコンサルタントのジャン・ジャック・ピカールの下でアシスタントを担当していた彼を、97年にイヴ・サンローランがメンズライン「リヴ・ゴーシュ オム(Yves Saint Laurent rive gauche HOMME)」のアーティスティックディレクターに抜擢。翌年から「サンローラン」のジーンズラインを手掛けるが、グッチによる買収劇に巻き込まれると、00年に同社を離れることになる。
2000年、クリスチャンディオールのメンズライン「ディオール オム(Dior Homme)」の初代クリエーティブディレクターに就任。そこで発表した01-02AWコレクションは、当時のモードに一大センセーションを巻き起こした。黒を基調としたロック、ミニマル、細身の装いは後のファッション業界にも多大な影響を与え、そのスタイルを象徴するスキニージーンズは世界中で流行する。02年にはアメリカファッション協議会からデザイナー・オブ・ジ・イヤーに選ばれた。
07年にディオールとの契約が満了すると、エディは業界を去ることに。フォトグラファーとして活躍していたが、12年には「サンローラン」にクリエーティブディレクターとして復帰。以後現在も精力的に活動している。