8月1日、東京・御茶ノ水に全9室がすべてスイートルームという、スモールラグジュアリーホテル「ホテル龍名館お茶の水本店」がオープンする。運営は、創業から116年間、ホテルや旅館、レストランを手掛けている龍名館。
ホテルの前身は、創業116年の旅館「旅館龍名館本店」。2014年3月まで営業していた同旅館は、幸田露伴の次女で小説家の幸田文が、小説『流れる』にて名店だと紹介した他、伊東深水や川村曼舟ら画家や多くの文化人に愛されてきた老舗。新規オープンするホテルは、旅館時代に培われたおもてなしの精神を受け継ぎ、高品質のサービスや文化の提供を行っていく。1泊5万2,000円から。
「食」にも力を注ぎ、ホテル1階のレストランでは、『日本茶を「入れる」「食す」』をコンセプトとしたレストラン「グリーンティー レストラン 1899 お茶の水(GREEN TEA RESTAURANT 1899 OCHANOMIZU)」を運営する。店内48席、テラス32席の広々とした造りだ。
レストランには、自宅で急須を使ってお茶を入れる習慣が薄れている昨今において、日本文化の良さを改めて見直すきっかけになってほしいとの考えから、お茶を入れる専属スタッフ「茶バリエ」を常駐させ、茶葉にふさわしい温度と入れ方にこだわったお茶を提供する。茶葉の種類は10種類。店内に陳列した約50種の湯飲み茶わんから好きなものを選び、使用することができる。
また、朝食、ランチ、夕食には、日本茶を使ったさまざまな料理とスイーツが用意されている。朝食メニューには、ほうじ茶と鰹の出汁を合わせた特製出汁でいただくお茶漬け8種(紀州南高梅、塩昆布、青紫蘇わかめ、焼き鯖、鶏そぼろ、ちりめん山椒、明太子、鮭/各500円)がそろう他、抹茶椀によそわれた上品な見た目のアサイーボウル(850円)もある。ランチは、「特製鯛茶漬け」(880円)、7種の造り魚たたき丼(980円)などバラエティー豊かなメニューぞろい。ディナーは、北海道男爵芋を使用したポテトサラダに抹茶を練り込んだ「抹茶ぽてと」(560円)など約60種類のメニューを提供する他、抹茶が入ったオリジナルビールカクテル「1899抹茶ビール」(720円)などのアルコールもそろえている。
龍名館代表取締役社長の浜田敏男氏は、「宿泊者だけでなく、地域の人にも気軽に利用してもらえるよう、値段設定やメニュー選びにもこだわった」とコメント。
営業時間は、朝食が6時半から11時、ランチが11時から15時、ディナーが17時から23時。また、14時から17時からは、厳選した日本茶数種の他、「1899手作りプリン抹茶蜜がけ」(630円)などのカフェメニューも楽しめる。