批評誌『vanitas』第3号は、ファッションとデジタルを論考

2014.07.10

水野大二郎と蘆田裕史が編集するファッション批評誌『ヴァニタス(vanitas)』(旧・『ファッショニスタ(fashionista)』)の第3号(1,800円)が発売された。

前号に引き続き様々な有識者やデザイナー、研究者が登場。ファッション研究者、キャロライン・エヴァンス(Caroline Evans)、デザインニットの「プロエフ(proef)」、「ナイーマ(NAiyMA)」設立者・柳田剛へのインタビュー、弁護士の水野祐、ファッション研究者の平芳裕子らの論文、グリッチ刺繍を用いたアイテムを製作するヌケメ(nukeme)、ブロガーのkosoらのクリティカルエッセイなどを掲載。研究機関紹介ではロンドン芸術大学(University of the Arts London)を取り上げる。

今回は、アルゴリズミックデザインについての鼎談、オープンソースとしてのファッションの可能性、2014年度ANDAMグランプリを受賞したイリス・ヴァン・ヘルぺン(Iris Van Herpen)についての論考などファッションのデジタルプログレスに関する批評が多い印象だ。これはテクノロジーが進化する中、停滞するファッションクリエーションへの危惧を各々が感じ取っているためだろうか。テクノロジーが新しいファッションを導くことも期待しているのかもしれない。

大阪のスタンダードブックストア心斎橋と茶屋町、柳々堂、東京代官山蔦屋書店やジュンク堂池袋店と吉祥寺店、名古屋のフロノウェア(fro・nowhere)など、大阪を皮切りに全国順次発売。
くまがいなお
  • ヴァニタス第3号表紙
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