ダライ・ラマ14世は1935年7月6日生まれ。中華民国・青海省出身。世界的に著名な仏教指導者の1人である。
チベット北部の農家に生まれ、4歳の時に先代法王トゥプテン・ギャツォの転生者と認められる。以降は僧院で学問を修め、23歳でラサのジョカン僧院にてチベット仏教のゲルク派最高位である仏教博士号の学位を取得した。
49年に中国がチベットに侵攻すると、翌年には全政治的権限が法王に委任される。54年には北京を訪問して和平会談が行われたが、59年のチベット蜂起に伴う中国軍の攻撃によってインドに亡命。その後、11年までチベット亡命政府の国家元首を務めた。
亡命後はベストセラーとなった『The Ethics for New Millennium』など、数多くの著作を執筆。平和へのメッセージや非暴力主義を訴えると共に、チベット仏教の指導者として世界中で講演活動を行っている。こうした世界平和への貢献が認められ、89年にはノーベル平和賞を受賞した。