ファッションデザイナーのスズキタカユキが11月29日伊勢丹新宿店メンズ館2階インターナショナル クリエーターズの特設ブースで、スズキ本人がライブで洋服を作るパフォーマンスを約2時間に渡り行った。
「スズキタカユキ(suzuki takayuki)」は11月26日から12月2日までの期間、同フロアで自身初となるメンズのカプセルコレクションのプロモーションを行っており、ライブパフォーマンスはその一環。
メンズ初のカプセルコレクションには、スズキ自身が集めてきた古生地や、本コレクションのために手配したビンテージ生地を使用。ペインティング、ボタン、ステッチなどの装飾が施されたジャケット、ベスト、シャツなど、一点ものをそろえた。中には1870年から1800年代に作られた生地を使用したアイテムもあるという。
古生地の魅力についてスズキ氏は「年月を越えて残ってきたものならではの歴史が生地にある。150年近く昔の豊かな土地で生まれた素材から織られた生地など、品質のよいものに出合える可能性も高い」と語る。また、昨今主流になっている高速織機ではなく、シャトル織機のようにゆっくりと時間を掛けて織られた素材ならではの風合いを活かしたアイテムに仕上げている。
服づくりのライブパフォーマンスを始めたきっかけを訪ねると、「表現として考えた時に、洋服は音楽や料理などに比べて瞬発力が弱い。人前で服を作るというパフォーマンスを通じて“洋服を作る”という行為のリアリティーとプロ感を表現したいと」自身の考えを吐露。今後もこのようなライブパフォーマンスを継続していくにあたり、「見て頂く方々には、ライブならではの驚きや、ミシンやはさみの奏でる心地良い音を楽しんでもらいたい」と締めくくった。
同館内に設置された特設ブースでは、ミシンを前に服づくりパフォーマンスするスズキの前で足を止める顧客もいれば、本人に話し掛け会話が生まれるシーンも見受けられた。