アンドレアス・メルボスタッド(Andreas Melbostad)がクリエイティブディレクションを手掛けるディーゼル ブラック ゴールド(DIESEL BLACK GOLD)の2018年春夏コレクションが6月17日ミラノで発表された。前回まで同時にカプセルコレクションを発表していたウィメンズは、今回よりシーズンコレクションとしてこのステージで発表されようになった。
ウィメンズはロング&リーン、メンズはスケーター+グランジで全体のバランスの再構築。メルボスタッドがセレクトする、時代に沿ったエレメントのミックスは”アスレジャー”に象徴されるアスレチックな機能と、”グランジ”の誇張されたレイヤードでアーバンなフェス感が全体に際だっている。
ボーダーのカットソーにチェックのパッチワークマキシ丈のスリップドレスの上に、カットワークされたフロントジップの前の開いたドレスでボディラインをマーク。ウィメンズのファーストルックは90年代風マルチレイヤード。アームの細いボーダーのロングTにダイアゴナルのチェックのネルシャツのマキシカーディガン、カラーステッチに色目をあしらったドローストリングと、ウィメンズのシルエットは細く長くに、機能をプラスしている。素材もリップストップナイロンやバギーパンツの裾のジッパーやドローストリングなどアウトドアからのディテールが随所に取り入れられている。
メンズは黒とブルーをベースに色目を抑え、ミントカラーを差し色によりレイヤードの遊びが次から次へと展開。アスレジャーのディテールを機能的にミックスし、パーカー、シャツ、スエットの上に半袖のレザー、足元まで隠したスリムのレザーパンツの上にナイロンのショートパンツ。あるいはレギンスの上にレザーのショートパンツとトップスにボリュームを持たせ、足元はスリムに強調するというシルエットが基本。チェックのシャツやジレはジャケットから見えているが、フレアードが計算された丈。靴はチャンキーソールやコンバットブーツ、ハイキングブーツでハードにとブランドの姿勢が明確だ。
ウィメンズはカラーステッチでコントラスト見せたサーフィンのウェットスーツから引用されたトップス、シューズはレースアップのサンダルと西海岸セレブ風サーファールック。ブランドが掲げる「ロック・シック」なイメージがメンズ、ウィメンズうまく調和させたコレクションとなった。
Text: 野田達哉