9月17日、マーガレット・ハウエル(Margaret Howell)が2018年春夏コレクションを発表した。ウィメンズ、メンズが統合されたショーでは、ブランドらしいクラシックで上質素材を用いたミニマルなデザインに、性差のないスタイルが主軸だが、随所に遊び心を感じる仕掛けもあった。
ファーストルックはブランドのシグネチャーであるシャツと、チェック柄のハーフパンツといった白黒スタイル。シャツの襟はデフォルメされ、見頃もたっぷりとゆとりがあり、リラックスした印象だ。肩の力を抜きながらも、優等生らしい上品なルックが続く。グラフィック柄のシャツやネクタイ、スカーフなどモダンなモチーフのほか、ウィメンズにはボクサーパンツ、メンズにはバミューダパンツを取り入れ、伝統を崩すことなく新鮮なスタイルへと昇華させていた。ハリ感のある生地のダッフルコートやトレンチコート、ジャケットなどアウターも多彩。終盤はアイスブルーのプリーツスカートや透け感のあるワンピースなど、春風を誘い込むような優しく穏やかな余韻を残した。
差し色に使った鮮やかなグリーンのソックスやウエストマークの長いベルトの結び方、スカーフの巻き方などスタイリングで遊ぶ技も参考にしたい。時を重ねても変わらぬ安定感と、時代に適応して変化する柔軟性、絶妙なバランスで成り立つコレクションであった。