ドリス ヴァン ノッテン(DRIES VAN NOTEN)は、パリ市庁舎の大広間を会場に2018年春夏ウィメンズコレクションのショーを開催した。このブランドらしいモチーフ使いに美しい色が加わり、それらを浮き立たせるために、ランウェイには白いカーペットを敷いてモデルがウォーキング。
1920から80年代の各時代のイメージをミックスし、ヒトデや花などの享楽的なモチーフ、唐草などのクラシカルで重厚なモチーフ、そして20年代のシュールレアリズムを思わせる唇のモチーフなど、数10種類以上を駆使。素材はコットンやシルクなどの自然素材を中心に、膨れ織りのブロケードやチュール、モスリンなど軽重様々で、その重なりは絵画的な美しさを見せる。
今シーズン特に新鮮だったのが、プリントのスカーフ使い。キャミソールやスカートなどに仕立てられていたほか、ドレスやトップスのパーツとして融合させているのが特徴。
毎シーズンのことではあるものの、様々な時代背景やインスピレーション源で縦横無尽さを保ちながら、コレクションを多面的に見せつつ、強さと優しさを兼ね備えたエレガントでモダンな女性像という共通のイメージで全体に統一感を持たせている。しかし、それが常にアップデートされたフレッシュなものになっているのは、正にドリスマジックとしかいいようがない。