京都の老舗美術商、中西松豊軒（なかにししょうほうけん）が、その審美眼を生かしてプロデュースするホテル「アール モン ゼン キョウト（ART MON ZEN KYOTO）」を京都・祇園の北部に11月9日オープンした。

イメージするのは「美術品を愛でるホテル」。地元・京都の美術商が携わるホテルとして、本物の美術品を各部屋に設え、まるで美術館にいるような気分を味わえる。ホテルが位置する古門前通りは美術商街としても知られ、格式高い美術商が軒を並べる「ART（アール ）」の通り。また日本のみならず世界から注目を集めている「禅（ZEN）」とフランス語の「MON（モン）」を組み合わせることで、自己を見つめるという意味を「MON ZEN」に込め、アール モン ゼン キョウトの名前が生まれた。

ホテルのコンセプトには今までにない「オンリーワン」を掲げる。客室数は15部屋に抑え、天井の高さを3メートル以上にすることで広々とした空間を実現。大きな窓ガラスに囲まれた室内は、「和」と「洋」の調和と融合の美を感じることが出来るインテリアになっており、和を代表とする京都の老舗数寄屋工務店の職人らによる選び抜かれた名木を使った丁寧な仕事が随所に施された造りとなっている。


また、快適に過ごせるようお肌や健康に配慮し、全室の天井に保湿性の高い加湿器を設置している。さらに、室内に入り最初に目に飛び込んでくる特別設計のハリウッドスタイルのベッドは、マットレスや枕がずっしりと身体を包み込み、最高級の安らぎを得ることができるのだ。


客室内には旅の疲れを癒すジャグジー付きのお風呂が設置された。フランスのスパで使用されている自然派スキンケアブランド「オムニサンス・パリ（omnisens Paris）」でそろえられたバスソルトやバスシャワージェル、ボディローションで香りと共にリラックスと贅沢を体感することができる。様々なサイズでそろえられた今治タオルや、バイオプログラミング（Bioprogramming）のヘアドライヤーが設置されているサービスも嬉しいポイントだ。

ジャグジー付きのバス 
アメニティーのオムニサンス・パリ（omnisens Paris）
さらに、4階は全室、世界で活躍するプラネタリウム・クリエーター大平貴之が手がけたプラネタリウム「メガスター クラス（MEGASTAR CLASS）」を装備。大平の開発した「メガスター（MEGASTAR）」シリーズは、人間の視力では見分けられない小さな星の一粒一粒までも忠実に再現しており、ギネス認定されたことも。部屋の中で、100万個以上の本物さながらの美しい星空が堪能できる。

1階のレストラン・バーは、日本の和の建材と欧米様式を合わせた瀟洒なスタイル。東京の六本木ヒルズにある人気ステーキハウス、サーティーセブン ステーキハウス アンド バー（37 Steakhouse & Bar）や、パリから日本に上陸したばかりのアルティザン ドゥ ラ トリュフ パリ（Artisan de la Truffe PARIS）などを手がける株式会社スティルフーズがプロデュースする上質な肉や魚介、オーガニック野菜をグリルしたお料理をメインに提供するレストラン「サーティーセブン グリル アンド バー ラウンジ」（37 Grill - Bar & Lounge）が登場。朝食はビュッフェスタイルで楽しむことができ、ランチでは自慢のお肉を使用したオリジナルバーガーや特選ステーキ重を堪能することができる。

朝食の一例。生絞りのジュースやル・パン・コティディアンのパンを提供
隣接する美術商の中西松豊軒のお茶室・広間・ギャラリーにおいては、文化催事（お茶・能・狂言・琴・舞踊など）をはじめとした選りすぐりの美術品を使ったイベントに参加したり、また名刹の社寺の拝観やお茶会のご案内など「本物の特別な京都」を感じられる体験型のもてなしも。

アートと食事、そしてくつろぎを約束する室内は、思わずホテルに長居したくなってしまうような空間だ。いつもより少し贅沢な京都の旅を堪能してみてはいかがだろうか。